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年収600万円で買える関東の市区町村はどこ?年収400万〜1,000万円の予算と相場を重ねて数える

74年収600万円・自己資金500万円で、中古マンションの相場が目安以内の1都3県の市区町村の数(金利3.83%・65㎡換算)

制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。

年収600万円なら、中古マンションの値段の目安は3,175万円です。返済負担率(年収のうち返済にあてる割合)25%・金利3.83%(2026年10月時点)・35年で計算しました。自己資金(頭金と諸費用に使う手元のお金)は500万円です。相場がこの範囲に入る市区町村は、東京・神奈川・埼玉・千葉の213のうち、中古マンションで74、戸建てで73でした。ただし、この「74」にはオチがあります。

アサヒさん夫婦(架空の夫婦です)は共働きで、2人の年収を足すと600万円です。家に使える貯金は500万円あります。夫のユウトさんは、会社のある駅から順に、地図アプリで売り物件を見ていきました。そして3駅目で画面を閉じ、「うちは一生、賃貸だ」と宣言しました。宣言は、家族のグループにも送られました。

妻のカナさんは、宣言の早さだけはほめました。ユウトさんが見ていたのは、関東の地図のほんの端っこです。地図を全部広げたら、いくつ残るのでしょうか。

年収600万円で買える市区町村は、いくつ残る?

残るのは74です。年収ごとに、相場が値段の目安以内に入る市区町村を数えました。表の「数」が、その市区町村の数です。都県ごとの数と例は、下の「くわしく」にあります。

年収(税込)毎月の返済額借入額の目安中古マンション
目安/以内の数
戸建て
目安/以内の数
新築戸建て
目安/以内の数
400万円83,333円1,926万円2,267万円/392,244万円/462,325万円/0
500万円104,167円2,408万円2,721万円/662,697万円/612,793万円/6
600万円125,000円2,889万円3,175万円/743,151万円/733,262万円/19
700万円145,833円3,371万円3,627万円/843,604万円/963,730万円/43
800万円166,667円3,852万円4,077万円/904,057万円/1114,198万円/66
1,000万円208,333円4,815万円4,976万円/1044,963万円/1465,133万円/113

※返済負担率25%・金利3.83%(【フラット35】2026年10月の最頻金利)・35年(元利均等・ボーナス返済なし)・自己資金500万円・ほかの借入なし。「目安」は諸費用を除いた物件価格の目安。中古マンションは65㎡換算(下の説明)で比べた数。対象は1都3県の213市区町村で、取引が少ない・注意のある市区町村は数に入れていません。相場は国土交通省「不動産取引価格情報」を当サイトが集計した値(中古マンション・戸建ては2025年4月〜2026年3月、新築戸建ては2024年4月〜2026年3月の取引)。戸建ての目安が中古マンションより少し低いのは火災保険料など諸費用の初期値のちがい、新築戸建ては仲介手数料がない前提。当サイトが2026年10月8日に計算。

この記事の「買える(目安以内)」は、相場が値段の目安以下という意味です。相場には中央値(ちゅうおうち)を使います。取引を値段の順に並べたときの真ん中の値です。戸建ては、取引価格の中央値で比べます。

中古マンションは、広さで値段が大きく変わります。そこで、1㎡あたりの値段の中央値に65㎡を掛けた値(65㎡換算)で比べます。その値段で希望の家が買える、ローンを借りられる、という約束ではありません。

74という数を見たユウトさんは、家族のグループの宣言をどう取り消すか考え始めました。母からは、もう「了解」と返事が来ていました。それでも、本命は会社のある東京23区です。

23区は年収1,000万円から? ここに「広さ」の落とし穴

この計算では、年収800万円までは東京都で入るのは多摩地域の市だけでした。年収1,000万円(中古マンションの目安4,976万円)で、足立区・葛飾区・江戸川区の3区が入ります(中古マンションは65㎡換算。区ごとの相場は下の「くわしく」に)。

ユウトさんにも、3駅目で一度だけ「この値段なら」と身を乗り出した部屋がありました。広さの欄は見ていません。

「23区は年収1,000万円ないと買えない」という意味ではありません。広さをそろえない取引価格の中央値なら、年収600万円でも5区が入ります。大田区(3,100万円)・板橋区(2,800万円)・練馬区(2,900万円)・足立区・葛飾区です。大田区・板橋区・練馬区は狭い部屋の取引が多く、広さの中央値は30㎡です。

取引価格の中央値そのもので比べると、年収600万円の74は88になります。家族で住む広さなら、65㎡換算のほうが実感に近い比べ方です。値段だけ見て「安い」と思ったら、先に広さを見てください。

カナさんは、玄関にならぶユウトさんの自転車2台を思い浮かべて、静かに首を横にふりました。では、74という数は、年収が決まれば動かないのでしょうか。

年収が同じなら数も同じ? 落とし穴は「25%」の決め方

同じ年収600万円でも、候補の数は大きく動きます。中古マンションの数は、返済負担率を20%に下げると61、35%にすると93です(どちらも金利3.83%)。金利を1.00%にすると(負担率25%)、99になります。どれも35年・自己資金500万円・ほかの借入なしの計算で、条件ごとの値段の目安は下の「くわしく」の表にあります。

返済負担率25%は計算のための例で、だれにでも合う基準ではありません。返済負担率は、家計に合わせて自分で決めます。数が多くなる35%は「借りられる上限の例」で、無理なく返せる額ではありません(審査の基準の例と、実際に買った世帯の平均は下の「くわしく」に)。

ユウトさんは迷わず「35%で」と言いました。カナさんは黙って、家計簿アプリを開いたスマホをその指の上に置きました。

金利も効きます。金利1.00%なら、年収400万円でも中古マンションで76です。金利3.83%の年収600万円(74)とほぼ同じです。変動金利(借りた後に金利が変わるローン)では、今の金利で出た目安が将来も同じとは限りません(変動金利と固定金利どっち?)。

最後は、アサヒさん夫婦の数字で数え直す番です。

自分の条件だと、いくつ残る? 確かめる手順

  1. 計算ツールに自分の数字を入れる

    年収・予算で買える関東の市区町村に年収や自己資金を入れます。金利は、はじめ1.00%になっているので、記事と同じ結果を見たいときは3.83%に変えてください。入れた数字はお使いの端末の中で計算し、登録もいりません。

  2. 気になった市区町村の相場ページを見る

    件数・部屋の広さ・築年数も見ます。件数が少ないと、中央値は数件の取引で大きく変わります。

  3. 家計に合うかをたしかめる

    手取りで毎月払えるかを年収別の早見表の記事で見ます。諸費用計算や予算の逆算シミュレーションも使えます。

  4. 借りられる額は金融機関でたしかめる

    借りられる額や金利は、銀行などの審査で決まります。物件を探す前に事前審査(本番の前の簡単な審査)を受けると、自分の上限が分かります。

目安にはマンションの管理費や修理の積立金、固定資産税など、家を持つと毎月・毎年かかるお金は入りません。茨城県・栃木県・群馬県はツールの対象外です。北関東の相場は関東の相場の一覧と北関東の戸建てはいくら?で見られます。

その夜、ユウトさんは2人の数字をツールに入れ、家族のグループに「さっきのは取り消し」と送りました。母からは、また「了解」と返ってきました。

くわしく知りたい人へ:計算の例・都県ごとの数と例・条件を変えた表

計算の例:共働きで世帯年収600万円、自己資金500万円

  1. 年収の25%を返済にあてると、毎月の返済額は125,000円です。返済負担率25%は計算のための例で、だれにでも合う基準ではありません。
  2. 毎月125,000円を金利3.83%・35年で返すと、借入額の目安は2,889万円です。
  3. これに自己資金500万円を足し、諸費用(不動産会社への手数料や、名義の登録の費用など約213万円)を引きます。値段の目安は3,175万円です。頭金に回るのは約286万円(3,175万円−2,889万円)です。

2人で返すなら、年収は2人の合計で考えます。頭金の考え方は頭金はいくら?で説明しています。

【フラット35】は、住宅金融支援機構の、金利が最後まで変わらない住宅ローンです。金利3.83%は、その2026年10月に最も多かった金利です。借入期間21〜35年・融資率9割以下(借入が物件価格の9割以下)の金利です(2026年10月8日確認)。

年収600万円以上の例は、借入が物件価格の9割を超えます。【フラット35】なら9割超の金利(2026年10月の最も多い金利 3.94%)にあたります。3.94%で計算しても、年収600万円の中古マンションは74のままです。1,000万円は104→101です。

年収600万円の都県ごとの数

中古マンションは神奈川県が多く、戸建ては埼玉県・千葉県が多くなります。

種類東京都神奈川県埼玉県千葉県合計
中古マンション(65㎡換算)1024221874
戸建て(新築・中古を含む)510312773
新築戸建て219719

年収600万円で入る市区町村の例

下の例は、都県ごとに取引の件数が多い順に3つ選びました。安い順でも、おすすめの順でもありません。名前を押すと相場ページに移ります。

都県中古マンション(65㎡換算・件数)戸建て(中央値・件数)
東京都八王子市 2,532万円・313件、東村山市 2,869万円・72件、日野市 2,364万円・71件青梅市 2,100万円・78件、武蔵村山市 3,000万円・57件、あきる野市 2,300万円・56件
神奈川県横浜市戸塚区 2,815万円・184件、横須賀市 1,884万円・174件、相模原市南区 2,188万円・166件横須賀市 2,200万円・306件、厚木市 2,650万円・150件、平塚市 3,000万円・137件
埼玉県越谷市 2,519万円・165件、草加市 2,492万円・125件、川越市 1,857万円・113件川越市 2,900万円・307件、春日部市 2,200万円・205件、熊谷市 1,800万円・127件
千葉県船橋市 2,566万円・364件、松戸市 2,210万円・213件、千葉市美浜区 1,733万円・202件市原市 1,200万円・203件、佐倉市 2,000万円・149件、我孫子市 2,600万円・137件

※年収600万円・返済負担率25%・金利3.83%・35年・自己資金500万円の計算で、中古マンションの目安3,175万円・戸建ての目安3,151万円以下の市区町村。件数は2025年4月〜2026年3月の取引の数。新築戸建ての19市町は、東京都が青梅市・あきる野市、神奈川県が秦野市、残りは埼玉県(久喜市・加須市・熊谷市など9市町)と千葉県(市原市・野田市・成田市など7市)。

年収1,000万円で入る23区の相場

年収1,000万円(中古マンションの目安4,976万円)で入る3区です(中古マンションは65㎡換算)。

  • 足立区:中古マンション4,271万円、戸建て4,600万円。
  • 葛飾区:中古マンション4,643万円、戸建て4,650万円。
  • 江戸川区:中古マンション4,600万円、戸建て4,900万円。

新築戸建てでは、年収1,000万円(目安5,133万円)で足立区(4,800万円)だけが入ります。

年収600万円で、金利と返済負担率を変えたときの数

年収600万円の条件中古マンションの目安中古マンション戸建て新築戸建て
この記事の基準(負担率25%・金利3.83%)3,175万円747319
負担率を20%に下げる(金利3.83%)2,631万円61596
負担率35%(金利3.83%)4,257万円9311873
金利を1.00%にする(負担率25%)4,614万円9913090

※数は目安以内の市区町村(213のうち)。35年・自己資金500万円・ほかの借入なし。金利1.00%はツールの初期値で、低めの金利の計算例です。当サイトが2026年10月8日に計算。

金利と返済負担率しだいで、同じ年収600万円でも中古マンションの数は61〜99まで動きます。年収400万〜500万円の例では、金利の違い(1.00%と3.83%)が年収200万〜300万円分にあたります。年収が高いほど、その差は広がる計算です。

返済負担率は何%で考える?

参考になる数字は2つです。

  • 審査の基準の例:【フラット35】は、年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下です。車のローンやカードローン、分割払い・リボ払いもふくめた、すべての借入で計算します(2026年10月8日確認)。上の表の35%は「借りられる上限の例」で、無理なく返せる額ではありません。
  • 実際に買った世帯の平均:国土交通省の令和7年度の調査で、住宅ローンの1年の支払いが世帯年収にしめる割合を見ます。平均は、中古戸建て16.7%、中古マンション17.0%、新築の分譲戸建て20.6%、新築の分譲マンション17.7%でした。対象は2024年4月〜2025年3月に家を買うなどして住み替えた、三大都市圏の世帯です。住宅ローンだけの割合で、フラット35の基準とは数え方がちがいます。

毎月返せる額の出し方は住宅ローンは年収でいくらまで?へ。

数に入れていない市区町村

取引が10〜19件しかないものや、強い注意書きがあるものは別にしました。年収600万円の中古マンションで19、戸建てで23です。取引が10件未満の区分は比べていません(中古マンションでは58)。

この記事は、公表された取引価格と当サイトの計算による一般的な情報です。特定の市区町村・物件・住宅ローン・金融機関をおすすめするものではありません。中央値は過去に取引された物件の真ん中の価格で、今売りに出ている物件の価格ではありません。借りられる額や金利は金融機関の審査で決まります。家計全体の計画はファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。

出典(5件)

  • 住宅金融支援機構【フラット35】金利情報(2026年10月の借入金利:借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付の最も多い金利 年3.830%。毎月第1営業日の正午ごろに更新)https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/top (2026年10月8日確認)
  • 住宅金融支援機構【フラット35】「【フラット35】ご利用条件」(総返済負担率の基準:年収400万円未満30%以下、400万円以上35%以下)https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html (2026年10月8日確認)
  • 国土交通省 住宅局「令和7年度 住宅市場動向調査 報告書」(令和8年7月。返済負担率の定義、既存(中古)住宅・分譲住宅の住宅ローン年間返済額と返済負担率の平均)https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002012180.pdf (2026年10月8日確認)
  • 国土交通省 不動産情報ライブラリ「不動産取引価格情報」https://www.reinfolib.mlit.go.jp/ 。「不動産取引価格情報」(国土交通省)をもとに当サイトが市区町村別に集計・加工(中古マンション・戸建て:2025年4月〜2026年3月の取引、2026年9月29日取得。新築戸建て:2024年4月〜2026年3月の取引、2026年9月30日取得)。国土交通省が作成した数値ではありません。
  • 当サイトの計算:年収・予算で買える関東の市区町村の「計算の前提と式」と同じ式(月々の返済額=年収×返済負担率÷12、借入額=月々の返済額×{1−(1+月利)−420}÷月利、物件価格の目安=物件価格+諸費用が借入額+自己資金以内に収まる最も高い価格)。諸費用は諸費用計算の初期値。2026年10月8日に計算。

最終確認日:2026年10月8日 / 関連:年収・予算で買える関東の市区町村・住宅ローンは年収でいくらまで?・予算の逆算・諸費用計算・東京23区の中古マンション、予算で何㎡?・東京の隣の街は相場がいくら下がる?・関東の相場(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)・相場の集計の方法・用語集:返済負担率