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東京の隣の街は相場がいくら下がる?都県境で接する市区の中古マンション・新築戸建てを比較

13組23区と接する20組のうち、県側の中古マンション㎡単価が3割以上低い組

東京のとなりの県の街は、安いことが多いものの、いつも安いとはかぎりません。23区のとなりにある埼玉・千葉・神奈川の市区で、中古マンションの値段をくらべました。1㎡あたりの値段(㎡単価)がとなりの区より3割以上低い組は、20組のうち13組でした。いっぽうで、差がほとんどない組や、県側のほうが高い組もあります。「となりの県なら予算に合うかも」と考えている人に向けて、境でとなり合う市区の組ごとに、売買の値段の差をまとめました。

3行でわかる結論
  • あなたが23区のとなりの県で探すなら、1㎡あたりの値段が3割以上低い街が多いです。ただし、売れた部屋が古い・広いことも理由で、部屋の値段そのものが3割安いとはかぎりません。
  • あなたが多摩地域(23区以外の東京)のとなりで探すなら、県をまたいでも安くならない街が多いです。
  • あなたが一戸建てを探すなら、県側は「値段は近いが、土地が広い」ことが多いです。

制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。

くらべ方(くわしく知りたい人へ)

国土交通省の「不動産取引価格情報」を、当サイトが市区町村ごとにまとめました。家を買った人へのアンケートをもとにした、じっさいの売買の値段です。国の不動産情報ライブラリで、だれでも無料で見られます。

  • くらべた組:東京都の市区町村と、となりの県の市区町村が境でとなり合っている組です。国の地図(行政区域データ、2026年1月1日時点)で当サイトが調べました。境が少しふれるだけの組(北区と戸田市など)は入れていません。
  • 中古マンション:2025年4月〜2026年3月の売買。広さのちがいをならすため、㎡単価の中央値(安い順に並べた真ん中の値)でくらべます。
  • 新築戸建て:2024年4月〜2026年3月の売買のうち、売買した年と建てた年が同じもの(土地と建物の合計の値段)です。
  • 差:県側の値÷東京側の値−1(当サイトの計算、整数に四捨五入)。マイナスは県側が低いことを表します。
  • 表から外した値:件数が20件未満の値。相場ページで強い注意書きを付けている値(青梅市の中古マンションなど)。築年数の中央値が45年以上の値(東久留米市の中古マンション)。

23区のとなり:差が大きい組と小さい組

同じ区のとなりでも、相手の市区によって差の大きさはかなりちがいます。候補の区と、そのとなりの市区の行をさがしてみてください。

表の値は、どれも中央値(安い順に並べた真ん中の値)です。築年数は、売れた部屋の建ててからの年数です。「㎡単価の差」の−44%は、県側が44%低いという意味です。ただし差には部屋の古さや広さもまざるので、「半額で買える」とは思わないでください(次の節)。

東京側県側㎡単価
(東京側/県側)
築年数
(東京側/県側)
㎡単価の差新築戸建ての
価格の差
大田区川崎市川崎区105.0万円/95.0万円19年/13年−10%−29%
大田区川崎市幸区105.0万円/92.9万円19年/18年−12%−24%
大田区川崎市中原区105.0万円/105.0万円19年/17年0%−9%
世田谷区川崎市中原区115.0万円/105.0万円23年/17年−9%−35%
世田谷区川崎市高津区115.0万円/76.2万円23年/23年−34%−43%
世田谷区川崎市多摩区115.0万円/51.5万円23年/30年−55%−46%
北区川口市104.0万円/57.3万円16年/22年−45%−36%
板橋区戸田市92.0万円/55.0万円19年/27年−40%−24%
板橋区和光市92.0万円/49.3万円19年/29年−46%−17%
練馬区朝霞市92.0万円/51.5万円20年/27年−44%−31%
練馬区和光市92.0万円/49.3万円20年/29年−46%−23%
練馬区新座市92.0万円/37.6万円20年/32年−59%−44%
足立区川口市65.7万円/57.3万円23年/22年−13%−13%
足立区草加市65.7万円/38.3万円23年/30年−42%−2%
足立区八潮市65.7万円/30.0万円23年/29年−54%−17%
葛飾区八潮市71.4万円/30.0万円22年/29年−58%−24%
葛飾区三郷市71.4万円/26.7万円22年/32年−63%−28%
葛飾区松戸市71.4万円/34.0万円22年/32年−52%−16%
江戸川区市川市70.8万円/51.7万円25年/32年−27%−15%
江戸川区浦安市70.8万円/63.5万円25年/25年−10%+5%

※出典:「不動産取引価格情報」(国土交通省)をもとに当サイトが集計・加工(中古マンションは2025年4月〜2026年3月、新築戸建ては2024年4月〜2026年3月の取引。2026年9月29〜30日取得)。㎡単価は1㎡あたりの価格の中央値、築年数は取引された物件の築年数の中央値。差は当サイトの計算。件数は各市区の相場ページにあります。浦安市の戸建ては、相場ページで「千葉県の市区町村の中央値の3倍を超える」の注意書きがある区分です。

差が3割以上の組は、練馬区・板橋区・北区と埼玉県の市(6組)、足立区と草加市・八潮市、葛飾区と八潮市・三郷市・松戸市です。世田谷区と川崎市の高津区・多摩区も3割以上でした。

いっぽう、大田区と川崎市の3区、世田谷区と川崎市中原区、足立区と川口市、江戸川区と浦安市の6組は、差が15%以内でした。

差には「築年数」と「広さ」のちがいもまざる

表の差を、そのまま「県をまたげば○割安い」と読まないようにしましょう。

差が3割以上の13組のうち12組では、県側の築年数が5年以上古くなっていました。例外は世田谷区と川崎市高津区で、どちらも23年です。反対に、差が15%以内の6組は、どれも県側の築年数が東京側と同じか新しい組でした。

中古マンションは、古いほど値段が下がることが多いです。つまり表の差には、土地の値段のちがいだけでなく、「古い部屋が多く売れている」ことのちがいもまざっています。同じ古さの部屋どうしなら、差は表より小さくなるかもしれません。この記事では、築年数をそろえてくらべてはいません。

部屋の広さにも気をつける

㎡単価は、小さい部屋ほど高く出やすい値です。大田区・板橋区・練馬区・北区では、ワンルームのような小さな部屋(約30〜34㎡)の売買が多いようです。埼玉県・千葉県の市は約50〜75㎡でした(川崎市の3区は約31〜41㎡。値段の中央値を㎡単価の中央値で割った目安)。

例:練馬区で探していて、予算が足りないなら

となりの朝霞市を見てみます。㎡単価は練馬区92.0万円、朝霞市51.5万円で、朝霞市が44%低くなっています。

ただし、売れた部屋の値段の真ん中は、練馬区2,900万円、朝霞市3,350万円でした。朝霞市では広い部屋が多く売れているので、値段そのものは朝霞市のほうが高いのです。築年数も、練馬区20年に対して朝霞市27年です。

家族で住む広さを探しているなら、㎡単価だけで「44%安い」と思わないでください。相場ページで、値段・広さ・築年数をいっしょに見ましょう。23区の中で予算ごとに買える広さの目安は、「東京23区の中古マンション、予算で何㎡?」で区ごとに比べています。

多摩地域のとなり:差が小さいか、県側が高い組も

多摩地域では、県をまたいでも安くならない組が多いです。

多摩地域と神奈川県・埼玉県がとなり合う18組のうち10組は、差が15%以内か、県側のほうが高い組でした。いっぽうで、県側が16〜40%低い組もあります。おもな組は次のとおりです。

東京側県側㎡単価
(東京側/県側)
築年数
(東京側/県側)
㎡単価の差新築戸建ての
価格の差
八王子市相模原市緑区38.9万円/37.8万円26年/30年−3%−4%
町田市相模原市南区47.4万円/33.7万円25年/34年−29%−11%
町田市横浜市青葉区47.4万円/62.9万円25年/25年+33%+36%
稲城市川崎市多摩区41.8万円/51.5万円30年/30年+23%0%
東村山市所沢市44.1万円/36.3万円27年/30年−18%0%
西東京市新座市62.9万円/37.6万円23年/32年−40%−31%

※出典・期間・計算は上の表と同じ。18組のうち6組をのせています。町田市の中古マンションは、国の「不動産取引価格情報」に2025年10月〜2026年3月の取引がまだ載っていないため(2026年10月8日に取り直して確認)、実際には2025年4〜9月の取引だけの値です。表に入れなかった組:町田市と横浜市瀬谷区(瀬谷区の中古マンションは19件)、東久留米市と新座市(東久留米市の中古マンションは築年数の中央値が55年で、相場ページで注意書きがある値のため)、青梅市と入間市・飯能市(青梅市の中古マンションに強い注意書き、飯能市は15件)、武蔵村山市・瑞穂町・檜原村・奥多摩町と接する市(東京側の中古マンションが10件未満、またはデータなし)。

町田市のとなりには8つの市区があり、相手によって差が−29%から+33%まで分かれました。横浜市青葉区とは築年数が同じ25年なのに、㎡単価・新築戸建てとも県側が3割以上高くなっています。なお、町田市の中古マンションは2025年4〜9月の売買だけの値です。

新築戸建ては、差が小さく土地が広い組が多い

一戸建ては、県をまたいでも値段の差が小さめです。23区のとなりの20組のうち15組で、中古マンションの差より小さくなっていました。

たとえば足立区と草加市です。中古マンションの㎡単価では、草加市が42%低くなっています。でも新築戸建ての値段の真ん中は、足立区4,800万円・草加市4,700万円で、ほぼ同じです。そのかわり、土地の広さの真ん中は足立区80㎡、草加市120㎡でした。同じくらいの予算で、県側では土地の広い家が買われている、という見方もできます。

ただし、23区と川崎市の区がとなり合う6組のうち5組では、反対に新築戸建ての差のほうが大きくなりました。たとえば大田区と川崎市川崎区は−29%です。戸建てとマンションでは、売れる場所や家のつくりがちがいます。どちらか一方の差だけで「となりの街は○割安い」と思わないようにしましょう。

県をまたぐ前にたしかめたいこと

相場の差だけで、住む場所を決めるのははやすぎます。候補の市区が決まったら、次の順でたしかめましょう。

  1. 相場ページで件数・築年数・5年の変化を見る

    上の表の市区名から、それぞれの相場ページに移れます。件数が少ない街は、真ん中の値がぶれやすくなります。当サイトが5年前とくらべたところ、差が広がった組も縮んだ組もあり、決まった方向はありませんでした。

  2. 予算に合うかを見る

    予算の逆算シミュレーションで、毎月の返済額や年収から値段のめやすを出せます。年収・予算で買える関東の市区町村では、予算に合う街を地図でさがせます。

  3. 浸水の想定を見る

    川や低い土地の近くなら、市区町村のハザードマップ(災害の危険を示した地図)で浸水の想定をたしかめます。

  4. 子育て支援や補助金を自治体でたしかめる

    住む都県・市区が変わると、子育て支援や住宅の補助金も変わります。この記事ではくらべていないので、候補の市区の公式ページでたしかめてください。

まとめ

23区のとなりの20組のうち13組で、県側の中古マンションの㎡単価は3割以上低くなっていました。ただしその多くは、県側で売れた部屋が5年以上古い組です。多摩地域では、町田市と横浜市青葉区のように県側が高い組もあります。気になる市区が見つかったら、相場ページで件数・築年数・広さをたしかめてください。

この記事は、公表された取引価格を当サイトが集計した一般的な情報です。個々の物件の価格や、どの街・物件を選ぶべきかを示すものではありません。中央値は取引された物件の真ん中の価格で、同じ条件の物件の値段の差ではありません。

更新履歴(1件)

  • 知識のない人にも分かるよう、文を短くし、言葉の言い換えと具体例を足した(数字・条件は変更なし)(冒頭の3行でわかる結論、練馬区と朝霞市の例を追加。表の件数の列を省き、多摩地域の表は18組のうち6組に絞った。5年の変化は相場ページへの案内にまとめた)

出典(4件)

最終確認日:2026年10月7日 / 関連:関東の相場(市区町村別) / 予算の逆算シミュレーション / 年収・予算で買える関東の市区町村 / ローン返済シミュレーター