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住宅ローンはいくらまで?年収別・無理なく返せる予算の早見表

制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。

住宅ローンは、「銀行が貸してくれる額」と「無理なく返せる額」が違います。無理なく返すための目安として、年収に占める年間の返済額(返済負担率)を20〜25%くらいに抑える考え方がよく使われます。この記事では、年収別の早見表で借入額の目安をつかんだうえで、自分の家計から「毎月いくらなら返せるか」を逆算する手順を説明します。

この記事のポイント
  • 審査の上限いっぱいまで借りると、金利が上がったときや収入が減ったときに家計が苦しくなりやすくなります。
  • 年収600万円・返済負担率20%・35年の例では、借入額の目安は金利1.0%で約3,543万円、金利3.5%で約2,420万円です。金利によって大きく変わります。
  • 最後は早見表ではなく、自分の手取り・教育費・住居費から「毎月返せる額」を決め、金利が1〜2%上がっても回るかを確かめるのが大切です。

「借りられる額」と「無理なく返せる額」の違い

金融機関は、年収や勤め先、ほかの借入などを見て、貸せる額を決めます。これが「借りられる額」です。たとえばフラット35では、年収に占める年間の返済額(総返済負担率)の基準を、年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下としています(2026年9月29日確認)。

一方で、審査の基準は「これ以上は貸せない」という線です。「この額なら生活に余裕がある」という意味ではありません。子どもの教育費、車の買い替え、老後のための貯金などは、家庭ごとにまったく違うからです。そこでこの記事では、審査の上限ではなく、返済負担率20%と25%という低めの目安で計算します。

どれくらい違うかを見てみましょう。年収600万円の人が返済負担率35%で借りると、毎月の返済は17万5,000円です。35年・金利1.0%なら約6,199万円まで借りる計算になります。20%に抑えると毎月10万円で、借入額は約3,543万円です。同じ年収でも、2,600万円以上の差があります。

年収600万円の人が、金利1.0%・返済期間35年で借りられる額の目安。返済負担率20%(毎月100,000円)で約3,543万円、25%(毎月125,000円)で約4,428万円、35%(毎月175,000円)で約6,199万円。20%と35%の差は2,600万円以上。 年収600万円・金利1.0%・35年の借入額の目安 返済負担率20%(毎月100,000円) 3,543万円 返済負担率25%(毎月125,000円) 4,428万円 返済負担率35%(毎月175,000円) 6,199万円 ◆ 20%との差は2,600万円以上
年収600万円・金利1.0%・35年・元利均等返済・ボーナス返済なしで、返済負担率ごとの借入額の目安を、0円からの長さに比例させて比べた棒グラフです。色の付いた部分は、35%が20%より多く借りる計算になる分です。35%は「借りられる額」の例で、「無理なく返せる額」は本文のとおり自分の家計から決めます。出典:本文の早見表と説明(当サイトの計算、2026年9月29日時点)

年収別の早見表(返済負担率20%・25%、35年)

年収から「いくら借りられるか(住宅ローンでいくら借りれるか)」の目安を、返済負担率ごとにまとめました。金利1.0%は変動金利の例、3.5%は全期間固定金利の例です。3.5%は、フラット35(借入期間21〜35年、融資率9割以下)の2026年9月の最頻金利3.46%を切りのよい数字にしたものです。

返済負担率20%の場合

年収(税込)毎月の返済額借入額の目安
金利1.0%(変動の例)
借入額の目安
金利3.5%(固定の例)
400万円66,667円2,362万円1,613万円
500万円83,333円2,952万円2,016万円
600万円100,000円3,543万円2,420万円
700万円116,667円4,133万円2,823万円
800万円133,333円4,723万円3,226万円
1,000万円166,667円5,904万円4,033万円

返済負担率25%の場合

年収(税込)毎月の返済額借入額の目安
金利1.0%(変動の例)
借入額の目安
金利3.5%(固定の例)
400万円83,333円2,952万円2,016万円
500万円104,167円3,690万円2,520万円
600万円125,000円4,428万円3,025万円
700万円145,833円5,166万円3,529万円
800万円166,667円5,904万円4,033万円
1,000万円208,333円7,380万円5,041万円
計算の前提
  • 毎月の返済額 = 年収 × 返済負担率 ÷ 12(1円未満は四捨五入して表示)。ほかの借入(車のローンなど)はないものとしています。
  • 元利均等返済、返済期間35年(420回)、ボーナス返済なし。借りた最初から35年間、同じ金利が続くとして計算しました。
  • 計算式:借入額 = 毎月の返済額 ×{1 −(1 + 月利)−420}÷ 月利。月利は年利 ÷ 12 です。借入額は1万円未満を四捨五入しています。
  • 金利1.0%・3.5%は例示です。実際の金利は、金融機関・商品・審査の結果によって違います。保証料、事務手数料、団体信用生命保険の上乗せ金利は含みません(違いは銀行ごとの事務手数料・保証料・団信の比較)。
  • 2026年9月29日時点で当サイトが計算した目安です。住宅ローン返済シミュレーターの「年収から借りられる額の目安」と同じ計算方法です。

表を見ると、金利1.0%と3.5%では、同じ返済額でも借りられる額が3割ほど違います。変動金利は今の金利が低いぶん借入額が大きく出ますが、将来の金利は決まっていません。次の章で、金利が上がった場合を確かめます。

金利が上がったら毎月の返済はどう変わる?

変動金利は、借りたあとに金利が変わります。金利が1%・2%上がった場合の毎月の返済額を計算しました(元利均等・35年。最初からその金利だった場合の単純な比較です)。

借入額金利1.0%+1%(2.0%)+2%(3.0%)
3,000万円84,686円99,379円
(+14,693円)
115,455円
(+30,769円)
4,000万円112,914円132,505円
(+19,591円)
153,940円
(+41,026円)
5,000万円141,143円165,631円
(+24,488円)
192,425円
(+51,282円)

※上の早見表と同じ計算式で、2026年9月29日時点で当サイトが計算した目安です(1円未満は四捨五入)。

たとえば、年収600万円で返済負担率20%に抑え、金利1.0%で約3,543万円を借りたとします。最初の毎月の返済は10万円です。同じ借入額で金利が2.0%なら毎月約11万7,366円、3.0%なら約13万6,352円になります。返済負担率に直すと、20%から約23.5%、約27.3%に上がります。最初を低めの割合にしておくと、金利が上がっても持ちこたえる余地が残ります。

なお、変動金利には、返済額を5年間変えない「5年ルール」や、上がり幅を1.25倍までにする「125%ルール」がある商品もあります。返済額がすぐに上がらなくても、払う利息が減るわけではありません。仕組みと注意点は変動金利の利上げで返済額はいくら上がる?で詳しく説明しています。

家計から「毎月返せる額」を逆算する手順

早見表は、あくまで年収だけで見た目安です。本当に無理がないかは、毎月の家計で確かめます。返済負担率は税込の年収で計算するのが一般的ですが、実際に返済に使うのは手取りのお金です。手取りで見ると、返済の重さは早見表の割合より大きく感じられます。

  1. 手取りの月収をつかむ

    給与明細で、実際に口座に振り込まれる額を確認します。共働きなら2人分です。ボーナスは業績で変わることがあるので、毎月の手取りとは分けて考えます。

  2. 今の住居費と貯金を書き出す

    家賃、駐車場代、更新料を月あたりにした額と、毎月いくら貯金できているかを書き出します。「今の家賃で暮らせているから、同じ額なら返せる」と考えがちですが、家を買うと新しい費用が増えます。

  3. 家を持つと増える費用を引く

    マンションなら管理費と修繕積立金が毎月かかります。修繕積立金は途中で上がることがあります(修繕積立金の値上げを購入前に確かめる方法)。戸建てには積立金がないぶん、外壁や屋根の修理のお金を自分で積み立てます。どちらも毎年固定資産税(地域によって都市計画税も)がかかり、火災保険・地震保険の保険料も必要です(マンションの火災保険の相場)。

  4. これからの大きな出費を先に取り分ける

    子どもの教育費、車の買い替え、老後のための貯金など、将来に向けてためるお金を先に決めます。病気や失業に備える予備のお金(生活費の何か月分か)も、家とは別に残しておきます。

  5. 残りを「毎月返せる額」にして、借入額に直す

    手取りから、生活費・家を持つと増える費用・将来のための貯金を引いた残りが、住宅ローンに回せる上限です。その額を住宅ローン返済シミュレーターに入れて、金利と期間から借入額を確かめます。金利を1%・2%上げても家計が回るかも、あわせて見ておきましょう。

  6. 頭金と諸費用を足して、買える価格を出す

    借入額に頭金を足したものが物件の価格の上限、ではありません。登記の費用や仲介手数料などの諸費用もかかります。諸費用計算で金額をつかみ、手元に予備のお金が残るかを確かめてください。その予算で、どの地域にどんな物件があるかは関東の相場で見られます。

ボーナス払いには注意

毎月の返済を軽くするために、ボーナスの月に多く返す「ボーナス払い」を組み合わせる方法があります。ただ、ボーナスは会社の業績や転職で減ったり、なくなったりすることがあります。そうなっても返済額は変わりません。この記事の早見表はボーナス払いなしで計算しています。使う場合も、ボーナスがなくても払える範囲にとどめると安心です。

ペアローン・収入合算で借りるときの注意

共働きの夫婦などが、2人の収入を合わせて借りる方法には、主にペアローンと収入合算があります。1人で借りるより大きな額を借りやすくなる一方、2人の収入が続くことを前提にした計画になります。

方法しくみ気をつけたい点
ペアローン2人がそれぞれ自分のローンを借りる(ローンが2本)団信は自分のローンの分だけ。契約が2本になり、手数料などもそれぞれにかかることがある
収入合算(連帯債務型)1本のローンを2人で借り、2人とも全額について返す義務を負うフラット35はこの形で、合算できるのは同居する親・子・配偶者などで、申込時に70歳未満の人
収入合算(連帯保証型)1人が借り、もう1人は収入を合算して連帯保証人になる団信や住宅ローン控除の扱いが、連帯債務型と違うことがある

※フラット35の条件は住宅金融支援機構の公式ページで2026年9月29日に確認しました。民間の金融機関の扱いは、機関ごとに違います。

片方の収入が減った場合を試算する

たとえば、年収500万円と300万円の夫婦(世帯年収800万円)が、返済負担率25%で借りたとします。年間の返済は200万円です。その後、育休や時短勤務で300万円の人の年収が200万円になると、世帯年収は700万円になり、返済負担率は約28.6%に上がります。1人の収入が一時的にほぼなくなると、500万円に対して40%です。組む前に「どちらか1人の収入だけで、どこまで払えるか」を確かめておくことが大切です。金利の上昇も、2人のローンの両方に効いてきます。

団信・住宅ローン控除・離婚のときのこと

審査ではどこを見られる?

審査で見られる返済比率(返済負担率)の上限は、金融機関ごとに違います。計算に使う金利や、何を年収に含めるかも同じではありません。基準がはっきり公開されている例がフラット35で、次のとおりです(2026年9月29日確認)。

車のローンやリボ払いが残っていると、そのぶん住宅ローンに回せる枠が減ります。これは無理なく返せる額を考えるときも同じです。本当の借入額は、事前審査で金融機関に確かめます。複数の金融機関の条件を比べたいときは、同じ借入額・同じ期間で並べると違いがわかりやすくなります。購入全体のどの時点で審査を受けるかは、家・マンション購入の流れで確認できます。

まとめ

住宅ローンの予算は、「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から決めるのが基本です。目安として返済負担率を20〜25%に抑えると、年収600万円・35年で、金利1.0%なら約3,543万〜4,428万円、金利3.5%なら約2,420万〜3,025万円になります。ただし、早見表は出発点にすぎません。自分の手取り、家を持つと増える費用、教育費や老後のための貯金から「毎月返せる額」を出し、金利が1〜2%上がっても回るかをシミュレーターで確かめてから、物件探しに進みましょう。

この記事は一般的な情報の提供を目的としており、特定の借入額・金利タイプ・金融機関をおすすめするものではありません。実際に借りられる額や金利は金融機関の審査で決まります。家計全体の計画はファイナンシャルプランナー、税金の扱いは税務署や税理士、離婚などの法律の問題は弁護士などの専門家にご相談ください。

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出典(8件)

  • 住宅金融支援機構【フラット35】「【フラット35】ご利用条件」(総返済負担率の基準、年収の考え方、借入期間)https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html (2026年9月29日確認)
  • 住宅金融支援機構【フラット35】トップページ(2026年9月の最頻金利:借入期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付で年3.46%)https://www.flat35.com/ (2026年9月29日確認)
  • 住宅金融支援機構【フラット35】「収入合算」https://www.flat35.com/loan/lineup/gassan/index.html (2026年9月29日確認)
  • 住宅金融支援機構【フラット35】「ペアローンの概要」https://www.flat35.com/loan/lineup/pair/conditions.html (2026年9月29日確認)
  • 住宅金融支援機構【フラット35】「ペアローン」https://www.flat35.com/loan/lineup/pair/ (2026年9月29日確認)
  • 国税庁 質疑応答事例「共有の家屋を連帯債務により取得した場合の借入金の額の計算」https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/06/36.htm (2026年9月29日確認)
  • 不動産流通推進センター(不動産ジャパン)「返済できる金額から借入額の目安を出す」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/4_2.html (家計から逆算する考え方の参考。2026年9月29日確認)
  • 計算式:元利均等返済の一般的な計算式(借入額 = 毎月の返済額 ×{1 −(1 + 月利)−返済回数}÷ 月利)。当サイトの住宅ローン返済シミュレーターと同じ式で計算しています。

最終確認日:2026年9月29日 / 関連:ローン計算・諸費用計算・相場・変動金利の利上げ・用語集:住宅購入の予算