頭金はいくら?首都圏の平均と、頭金なしの注意・手元に残すお金
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約15〜35%初めて家を買う人の自己資金の割合の平均(住宅の種類で違う・三大都市圏。中央値はもっと少ない)
頭金は、家の代金のうち、住宅ローンを使わずに払う部分です。その額は、貯金から「手元に残すお金」と「諸費用」を先に引いて、残った分で決めます。はじめて家を買う人の自己資金は、平均で購入資金の約15〜35%です。でも真ん中の人(中央値)はずっと少なく、頭金をほとんど入れない人もめずらしくありません。
- あなたが頭金を決めるなら、先に「手元に残すお金」を決めてください。頭金は、そのあとに残ったお金です。
- あなたの頭金が少なくても、めずらしくありません。ただ、借りる額がふえるぶん、払う利息はふえます。
- あなたが頭金なしで買うとしても、契約のときのお金や税金・手数料などは、現金で用意してください。
制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。
頭金は「最後に残ったお金」で決める
家を買うと、代金のほかに税金や手数料がかかります。これを諸費用といいます。引越しや家具のお金も要ります。だから頭金は、最初に決めるのではなく、最後に残った分で決めます。
不動産ジャパン(不動産流通推進センターのサイト)は、次の順番を紹介しています。①手元に残す額を決める。②自己資金(貯金など)から、その額を引く。③残りから諸費用を引く。最後に残った額が頭金です。
例:貯金800万円で、中古マンション3,000万円を買うなら
金額はすべて仮の例です。あなたの家計で数えなおしてください。
- 手元に残すお金:250万円(仮。下の3つを足した額)。
- 引越し・家具:50万円(仮)。
- 家に使えるお金:800万円 − 250万円 − 50万円 = 500万円。
- 諸費用:約203万円(当サイトの計算例。借りる額を家の値段の9割としたとき)。
- 頭金:500万円 − 約203万円 = 約297万円(家の値段の約1割)。
手元に残すお金は、3つを足して考える
- 急な出費や、収入がへったときの備え:病気や失業に備えるお金です。J-FLEC(国の認可法人)の調査は「3か月間分の生活費」を確保しているかを聞いています。確保している人は全国で54.9%でした。
- 住みはじめてからの出費:不動産取得税、固定資産税、家の修理などです。戸建ては、修理のお金を自分でためます。
- 予定している出費:子どもの教育費、車の買いかえ、変動金利(途中で金利が変わるローン)で返済が増えたときの備えなどです。
頭金の平均は?みんなはいくら入れている?
国土交通省の「住宅市場動向調査」では、はじめて家を買った人の自己資金の割合は、家の種類によって約15〜35%でした。平均は貯金の多い人に引っぱられます。中央値(真ん中の人の値)はずっと少なく、分譲戸建て(売り出された新築の一戸建て)では0円です。
| 初めて買った人 | 購入資金の平均 | 自己資金の平均(割合) | 自己資金の中央値 |
|---|---|---|---|
| 分譲マンション | 6,006万円 | 1,529万円(25.5%) | 600万円 |
| 中古マンション | 3,260万円 | 1,068万円(32.8%) | 500万円 |
| 分譲戸建て | 4,852万円 | 702万円(14.5%) | 0円 |
| 中古戸建て | 3,125万円 | 1,100万円(35.2%) | 300万円 |
分譲戸建ての中央値が0円ということは、半分の人は頭金をほとんど入れずに買っているということです。頭金が少なくても、あせる必要はありません。ただ「頭金なしでよい」という意味ではありません。利息がふえるからです(次の節)。
2回目以降に買う人(住み替えなど)は、前の家を売ったお金があるので、自己資金の割合が高くなります。分譲マンションでは79.9%でした。はじめて買う人は、こうした人をふくむ平均と比べなくてだいじょうぶです。
別の調査もあります。フラット35で首都圏の家を買った人の手持金(自己資金)は、平均732万円でした。所要資金(家の代金など)4,792万円の15.3%です(2025年度)。
頭金の多い・少ないで何が変わる?
4,000万円の家を、頭金0円・1割・2割で買うときを計算しました。金利1.0%は例です。
| 頭金 | 借入額 | 毎月の返済 | 総返済額 | うち利息 |
|---|---|---|---|---|
| 0円 | 4,000万円 | 112,914円 | 4,742万円 | 742万円 |
| 400万円(1割) | 3,600万円 | 101,623円 | 4,268万円 | 668万円 |
| 800万円(2割) | 3,200万円 | 90,331円 | 3,794万円 | 594万円 |
頭金を2割入れると、頭金0円より毎月22,583円軽くなり、利息は148万円へります。そのかわり、手元の現金は800万円へります。
フラット35は、頭金が1割より少ないと金利が上がる
フラット35は、金利がずっと変わらない住宅ローンです。借りる額を家の値段で割った割合を「融資率」といいます。融資率が9割以下か、9割をこえるかで金利がちがいます。
2026年10月のいちばん多い金利(借入期間21〜35年)は、9割以下が年3.830%、9割超が年3.940%です。
4,000万円の家なら、次のとおりです。金利が3%台なので、上の1.0%の表より返済はずっと多くなります。
- 頭金200万円(融資率95%・3.940%):毎月166,890円、利息3,209万円。
- 頭金400万円(融資率90%・3.830%):毎月155,749円、利息2,941万円。
頭金を200万円増やすと、利息は268万円へります。フラット35を扱う機構は、融資率が9割をこえると、返せるかをより慎重に審査するとしています。
頭金で借りる額がへると、住宅ローン控除(ローンの残高に応じて税金が戻る仕組み)の額がへる場合もあります。
頭金なし(ゼロ)でも買える?
買えます。フラット35は、家の値段(建てる場合は建設費)まで借りられます。ただし上限額があり、審査で希望どおりにならないこともあります。
借りられる額と、無理なく返せる額はちがいます。毎月の返済が家計に合うかを、年収別の予算の記事で先にたしかめましょう。
頭金とは別に、現金で要るお金
ローンのお金が出るのは、ふつう残りの代金を払う日(決済・引渡しの日)です。それより前に払う次のお金は、現金で用意します。
- 手付金:売買契約のときに、売る人に渡すお金です。家の値段の10〜20%程度がふつうです。3,000万円の家なら300万〜600万円です。代金にあてる契約なら、決済の日に代金から引かれます。代金の一部にあてる契約なら「頭金の先払い」なので、二重には要りません。でも、頭金なしで借りる人も、契約から決済までの間は現金が要ります(手付金の記事)。
- 諸費用:当サイトの計算例では、中古マンション3,000万円で約203万円(約6.8%)です。あなたの場合は、諸費用計算に家の値段を入れると出ます。
- 引越し・家具:引越しは見積もりでたしかめます。家を買ったときに買った家具・家電・車などの中央値は、中古マンション50万円、分譲マンション100万円でした(国土交通省)。
フラット35では、仲介手数料などの一部の諸費用も借りられます。ただし融資率は、売買契約書に書かれた家の値段(売買金額)で計算します。諸費用を借りても、家の値段のほうは増えません。そのため、頭金1割でも諸費用を借りると、借りる額が家の値段の9割をこえて、金利が上がります。
親や祖父母からお金をもらうなら、贈与税(もらったお金にかかる税金)がかからない制度があります。2026年12月31日までの贈与なら、省エネ等住宅は1,000万円、それ以外は500万円までです。税金が0円でも、翌年に申告が必要です(条件と期限)。
まとめ
頭金は、手元に残すお金と諸費用を先に取り分けた「残り」です。ローン計算と諸費用計算に自分の数字を入れて、たしかめましょう。
更新履歴(1件)
- 知識のない人にも分かるよう、文を短くし、言葉の言い換えと具体例を足した(数字・条件は変更なし)(冒頭の3行でわかる結論、貯金800万円・中古マンション3,000万円の例を追加。手付金・親からの援助は短くして詳しい記事へのリンクに)
出典(10件)
- 国土交通省「令和7年度 住宅市場動向調査 報告書」(2026年7月)https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002012180.pdf
- 住宅金融支援機構「2025年度 フラット35利用者調査」https://www.jhf.go.jp/files/topics/4941_ext_99_1.pdf ・集計表の概要(地域区分)https://www.jhf.go.jp/files/topics/8510_ext_99_0.pdf
- 住宅金融支援機構【フラット35】「金利情報」(2026年10月)https://www.simulation.jhf.go.jp/flat35/kinri/index.php/rates/top ・「融資率とは」https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/rate.html ・よくある質問「いくらまで借りることができますか。」https://jhffaq.jp/jhffaq/flat35/web/knowledge364.html ・「ご利用条件」https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html
- 住宅金融支援機構 よくある質問「借入対象となる諸費用とはどのようなものですか。」https://jhffaq.jp/jhffaq/flat35/web/knowledge487.html
- 国税庁 No.1211-1「住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm ・No.1211-3「中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-3.htm
- 国税庁 No.4508「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm
- 金融経済教育推進機構(J-FLEC)「金融リテラシー調査2025年」の結果 https://www.j-flec.go.jp/wpimages/uploads/25literacy.pdf
- 不動産流通推進センター(不動産ジャパン)「予算を決める(4-1 頭金に充てられる金額を知る)」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/4_1.html ・「予算を決める(4-3 頭金を増やす)」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/4_3.html ・「不動産取引の流れ(1-1 住まいを買うときの流れ)」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/1_1.html ・「手付金について」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/tetsuke.html ・「売買契約のチェックポイント(9-2)」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/9_2.html ・「不動産の引渡しを受ける(10-1)」https://www.fudousan.or.jp/kiso/buy/10_1.html
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(手付の額の制限等)https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176
- 計算:元利均等返済の一般的な式。当サイトの住宅ローン返済シミュレーター(assets/loan.js)と同じ式です。