相場ページの集計の方法と注意
市区町村ごとの相場ページ(例:世田谷区の相場)に載せている数値の集計の方法、数え方、数値を見るときの注意と出典をまとめています。各ページには短い要約だけを載せ、詳しい説明はこのページで1回だけ書いています。市区町村の一覧は関東の不動産相場(市区町村別)にあります。
取引価格の集計の方法(中央値・除いた取引・データ不足)
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報(取引した人へのアンケート調査の回答をもとにした価格)を、当サイトが市区町村別に集計しています。不動産会社のサイトに出ている売り出し価格ではありません。
- 対象期間は各ページの表の下に書いた直近4四半期(取引の時期)です。国のデータは四半期ごとに追加され、あとから件数が増えることがあります。いちばん新しい四半期は、まだ件数が少なめです。
- 一部の高額・低額の取引に引っぱられないよう、平均ではなく中央値(価格順に並べて真ん中の値)を載せています。外れ値は削らず、中央値にすることで影響を小さくしています。
- 件数が10件未満の区分は数字がぶれやすいため「データ不足」とし、値を出していません。「-」はその期間に取引データがない区分です。中古マンション・戸建てのどちらも10件未満の市区町村は、単独のページを作っていません。
- 競売・調停、親族や関係会社どうしの取引、隣地の買い増し、欠陥の可能性があるなど事情のある取引と、住宅以外の用途の取引は除いています。
- 「中古マンション」は、事務所・店舗など住宅以外の用途とされたものを除いています。㎡単価は、取引価格を専有面積で割った値の中央値です。
- 「戸建て(土地と建物)」は、建物の用途が住宅の取引だけを集計し、アパートなどの共同住宅・店舗・事務所は除いています。新築・中古の両方が含まれ、土地の広さもさまざまです。
- 築年数は、取引した年と建築年の差の中央値です。戸建ては新築・中古の両方を含むため、築年数は小さめに出ます。
- 実際の価格は、駅からの距離・築年数・広さ・階数などで大きく変わります。個々の物件の価格の目安にはなりません。エリアの傾向としてご覧ください。このデータで分からないことは関東の不動産相場(市区町村別)の「このデータで分からないこと」にまとめています。
「この数値を見るときの注意」の出し方
集計の誤りではなくても、1つの市区町村だけを見ると誤解されやすい値には、表の下に事実だけの注記を出しています。理由の推測は書きません。注記を出す条件は次のとおりです。
- 取引が20件未満:数件の取引で中央値が大きく変わることがあります。
- 取引価格の中央値が、同じ都県で数値のある市区町村の中央値(都県の基準値)の3分の1未満、または3倍超。
- 中古マンションの㎡単価の中央値が都県の基準値の3分の1未満、または12万円未満。築年数の中央値が45年以上。価格の中央値÷㎡単価の中央値で見た面積の目安が30㎡未満。
- 戸建ての取引価格の中央値が500万円未満。
中古マンションの㎡単価や価格がとくに低い場合と、取引が20件未満の場合は、毎月の返済額の目安を出していません。
新築一戸建ての数え方
国土交通省の取引価格情報のうち、建物の建築年が取引の年と同じか後の戸建て(住宅用途)を新築とみなして、直近8四半期(2年分)を集計しています。建築年は年単位のため、完成から1年近くたった物件や、ごく新しい物件の転売が含まれることがあり、未入居かどうかは区別できません。件数10件未満は「データ不足」、20件未満は「件数が少ない」の注記を出します。新築マンションの分譲は取引価格情報の調査対象ではないため、市区町村ごとの値はなく、都県別の参考値だけを載せています。
5年前との比較の見方
- 各ページの表と同じ月の4四半期を、1年ずつ5年前までさかのぼり、期間ごとの中央値と件数を表にしています。件数が10件未満の期間は「データ不足」、30件未満は「少」です。
- 「5年で○%」は、5年前と今の両方の期間が30件以上のときだけ出しています。中古マンションは㎡単価の変化を主にし、取引価格の変化を参考に併記します。戸建ては取引価格だけです。
- 中央値は、その期間に取引された物件の真ん中の価格です。同じ物件の値上がり率ではありません。広さや築年数の違う物件が売れると、相場が変わらなくても中央値は動きます。%は物価の変化を調整していない金額の変化です。
- 「差ははっきりしない」は、2つの期間の中央値の95%信頼区間(件数から計算した目安の幅)が重なっていることを示します。この場合は変化率を太字にしていません。
- 表の下の注記:面積の中央値が15%以上違う、築年数の中央値が5年以上違う、戸建ての新築の割合が15ポイント以上違う、最新の期間の件数が前の3期間の平均の7割未満(国のデータがあとから追加される途中の可能性)のときに出します。
- 今の値に「この数値を見るときの注意」のうち価格や㎡単価がとくに低い注記がある区分は、取引の中身が年によって大きく違う可能性があるため、変化率を出していません。
- 関東全体の価格の動きは、品質をそろえた国の不動産価格指数などで別の記事にまとめています(公開後に各相場ページの5年前との比較の節からリンクします)。
近い市区町村の選び方
恣意的にならないよう、機械的に決めています。同じ都県の中で、比べる区分(その市区町村で件数の多い区分。両方に数値があれば件数の多いほう、同数なら中古マンション。片方だけならその区分)の件数が10件以上の市区町村のうち、その区分の取引価格の中央値の差が小さい順に5つ(差が同じときは市区町村コードの小さい順)です。地理的に隣り合う市区町村とは限りません。冒頭の要約に出す「都県内で高いほうから○番目」も、同じ都県で件数10件以上の市区町村を中央値の高い順に並べた順位です(同じ値のときは同じ順位)。
隣り合う市区町村の決め方
「隣り合う市区町村」の節は、国土数値情報(国土交通省)の行政区域の境界を共有する市区町村を機械的に並べたものです(河川を挟んで接する組を含みます。都県をまたぐ組、政令指定都市の同じ市の他の区も含みます)。相場ページのある市区町村だけを、その市区町村のページで比べている区分(上の「近い市区町村の選び方」と同じ区分)の取引価格の中央値の高い順に並べ、その区分に数値のない市区町村はもう一方の区分の中央値を「(戸建て)」「(中古マンション)」と付けて示します。角で接するだけの組(川口市と板橋区、市川市と葛飾区)は入れていません。
返済額の目安の前提と計算式
- 中古マンションの取引価格の中央値の9割を借入額とし、35年・元利均等返済で、全期間同じ金利だった場合の計算です。金利1.0%・2.0%は計算のための例示で、今の金利ではありません。実際の金利は金融機関・借りる時期・審査の結果で変わります。
- 頭金(ここでは価格の1割)と、仲介手数料・登記費用・税金などの諸費用は、この返済額とは別にかかります。
- 計算式:毎月の返済額=借入額×月利÷(1−(1+月利)−返済回数)、月利=年利÷12、返済回数420回。円未満は四捨五入。当サイトの住宅ローン返済シミュレーターと同じ式です。
- 戸建ては新築・中古・土地の広さが混ざり「その価格で借りる」目安に向かないため、返済額の目安は出していません。
外部サイトの価格帯の決め方と注意
- 各ページの「この地域で物件を探す」の価格帯は、そのページの取引価格の中央値の上下20%(万円未満を四捨五入)を、3サイトに共通する価格の選択肢(500万円刻み、7,000万円より上は8,000万・9,000万・1億円)で外側に広げたものです。新築は価格の条件を付けずに、市区町村だけで検索します(当サイトのデータは取引価格で、新築だけの価格の目安を持っていないため)。サイトの並びは50音順で、同じボタン・同じ文言にし、特定のサイトを勧めていません。
- 掲載物件・価格は各サイトの情報です。当サイトは物件の紹介・仲介をしていません。
- 相場ページの価格は実際に売買が成立した価格(取引価格)の中央値です。不動産サイトに出ている売り出し価格は売り手の希望価格で、成約までに下がることがあるため、取引価格より高めに見えるのがふつうです。
駅・学校・保育所と災害の想定区域の数え方と注意
国土交通省の国土数値情報から、当サイトが市区町村ごとに集計しています。数値の大小で住みやすさや安全・危険を判定するものではなく、当サイトは災害の危険度を判定していません。購入を考える場所は、市区町村のハザードマップかハザードマップポータルサイト(国土交通省)で確かめてください。
数え方
- 駅:乗り換え駅を1駅とし、乗降客数の多い順に3つ(同じ駅が路線ごとに並ぶことがあります)。駅は国のデータの駅の位置で市区町村に割り当てたため、境の近くの駅は隣の市区町村に入ることがあります。
- 学校:休校を除きます。「市立」「区立」などは学校の名前で判定しました。
- 保育所:国土数値情報の分類の「保育所」「へき地保育所」を数え、小規模保育などは含みません。
- 洪水:国・都県が指定した河川の洪水浸水想定区域(内水・高潮は含まない)に入る面積の割合です。浸水の深さは問わず、浅い浸水(0.5m未満)も含みます。
- 土砂:国土数値情報の区域の数です。市区町村の公表と1〜数件違うことがあります。区域の位置は概略で、重要事項説明などの根拠・申請の資料には使えません。
- 洪水・高潮は想定し得る最大規模の想定で、区域の外でも浸水することがあります。面積の割合は約55m間隔の点で数えた概算で、誤差はおおむね±1ポイント(面積の小さい市区では±2ポイント)。0%は0.05%未満(区域がないか、ごくわずか)です。
都県ごとの補足
- 東京都の洪水:都の中小河川の区域は浅い浸水が広く、市区町村の資料(都の区域図は浸水の深さ10cm以上を表示)より広く出ることがあります。お住まいの地域は市区町村のハザードマップで確認してください。
- 千葉県の高潮:県が想定し得る最大規模の高潮で計算した区域(図は2018年11月、地形・施設は2017年3月末の時点)です。千葉県の土砂災害警戒区域は、国土数値情報の区域の数が市町村の公表と合わないため載せていません(千葉県の土砂災害警戒区域のページで確かめられます)。
- 神奈川県:保育所のデータは利用条件(商用利用は不可)により載せていません。土砂災害警戒区域のデータは、土砂災害防止法に基づく申請の根拠資料にも使えません。
- 埼玉県:海に面していないため、高潮の想定区域のデータがありません。
出典
- 取引価格・5年前との比較・新築一戸建て:「不動産取引価格情報」(国土交通省 不動産情報ライブラリ https://www.reinfolib.mlit.go.jp/)をもとに当サイトが市区町村別に集計・加工して作成。国土交通省が作成した数値ではありません。取得日は各ページに書いています。
- 駅:「国土数値情報(駅別乗降客数データ)」(国土交通省)(2024年度版) https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-S12-2024.html
- 学校:「国土数値情報(学校データ)」(国土交通省)(2023年度) https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-P29-2023.html
- 保育所:「国土数値情報(福祉施設データ)」(国土交通省)(2023年度) https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-P14-2023.html
- 洪水:「国土数値情報(洪水浸水想定区域(1次メッシュ単位)データ)」(国土交通省)(2025年度版) https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A31b-2025.html
- 高潮:「国土数値情報(高潮浸水想定区域データ)」(国土交通省)(都県ごとの版) https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A49-2024.html
- 土砂:「国土数値情報(土砂災害警戒区域データ)」(国土交通省)(2025年度版) https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A33-2025.html
- 以上をもとに当サイトが市区町村ごとに集計・加工して作成。国土交通省が作成した数値ではありません。