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北関東の移住支援金と住宅購入補助【2026年度】茨城・栃木・群馬

制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。

東京23区に住んでいる人、または23区に通勤している人が、茨城・栃木・群馬へ移住して家を買うときに使える支援をまとめました。国の「移住支援金」の条件、対象になる市町村の調べ方、東京への通勤との関係、市町村の住宅取得補助の例を、公式サイトで確認できた情報だけで解説します。

稲刈りの後の田んぼと、奥に広がる集落と林の風景
写真:Wikimedia Commons(CC0・パブリックドメイン。イメージです)
この記事のポイント
  • 移住支援金は、世帯で最大100万円、単身で最大60万円。18歳未満の子どもを連れて移住すると、子ども1人につき最大100万円が加算されます(金額は市町村で異なります)。
  • 茨城・栃木・群馬は全域が「東京圏の外」ですが、制度を実施していない市町村があります。茨城県ではつくば市・守谷市・取手市などが2026年4月時点で対象外です。
  • 移住後も東京へ毎日通勤する働き方は、原則として対象になりません。住宅の補助は市町村ごとに別の制度があります。

移住支援金とは(国の制度)

移住支援金は、国の「地方創生移住支援事業」を使って、都道府県と市町村が共同で支給するお金です。住宅の補助ではなく、移住して地域で働く人を応援する制度ですが、住宅購入の資金の一部にあてることもできます。内閣府の地方創生のページでは、主な条件を次のように説明しています(2026年9月29日確認)。

項目主な条件
移住する前移住の直前10年間のうち通算5年以上、かつ直前の1年以上、東京23区に住んでいた、または東京圏(条件不利地域を除く)に住んで23区へ通勤していたこと。会社員の通勤は雇用保険に入っていた場合に限ります。
移住先東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)以外の道府県、または東京圏の条件不利地域で、移住支援事業を実施している市町村。
移住後の仕事など次のどれか:①県のマッチングサイトに載った対象求人に就職、②テレワークで移住前の仕事を続ける、③市町村が決めた「関係人口」の条件に当てはまる、④起業支援金の交付決定を1年以内に受けている。
金額世帯は100万円以内、単身は60万円以内で県が決めた額。18歳未満の子どもを連れて世帯で移住すると、1人につき最大100万円を加算。
申請の時期転入してから1年以内。申請後5年以上その市町村に住む意思があること。
返還申請から5年以内に転出した場合や、うその申請をした場合などは返還が必要。

※出典:内閣府 地方創生「移住支援金」。詳細な条件は県・市町村ごとに異なります。

国の移住支援金の主な条件を、確認する順に並べた図。1、移住する前に、直前10年で通算5年以上かつ直前1年以上、東京23区に住んでいた、または23区へ通勤していた。2、移住先は東京圏の外で、移住支援事業を実施している市町村(実施していない市町村がある)。3、移住後は、対象求人への就職、テレワーク、関係人口、起業支援金のどれか。4、転入から1年以内に申請し、5年以上住む意思があること。5、支給額は世帯100万円以内、単身60万円以内、18歳未満の子ども1人につき最大100万円を加算。 1 移住する前 直前10年で通算5年以上、かつ直前1年以上、 東京23区に在住(または23区へ通勤) 2 移住先(★実施していない市町村がある) 東京圏(東京・埼玉・千葉・神奈川)の外で、 移住支援事業を実施している市町村 3 移住後の仕事など 次のどれか:①県の対象求人に就職 ②テレワークで移住前の仕事を続ける ③関係人口の条件 ④起業支援金の交付決定 4 申請 転入から1年以内に申請する 申請後5年以上、その市町村に住む意思がある 5 支給額(県が決めた額) 世帯は100万円以内、単身は60万円以内 子ども加算:18歳未満1人につき最大100万円
国の移住支援金の主な条件を、上から順に確認できるように並べた図です。色の付いた破線の枠と★は、茨城県のつくば市などのように制度を実施していない市町村があり、先に確認が必要な条件です。県・市町村によって追加の条件があります。出典:本文の表(内閣府 地方創生「移住支援金」)

茨城・栃木・群馬の対象市町村

内閣府が公開している「令和8年度 実施都道府県・連携市町村一覧(2026年4月1日時点)」と、各県の公式ページで確認した内容です。

県実施している市町村実施していない市町村(2026年4月時点)子ども加算(18歳未満1人あたり)
茨城県30市町村(日立市、水戸市、土浦市、古河市、笠間市、筑西市、境町など)つくば市、守谷市、取手市、牛久市、つくばみらい市、ひたちなか市、鹿嶋市、神栖市、常総市、阿見町、茨城町、大洗町、東海村、五霞町最大100万円。額は市町村ごとに違う
栃木県25市町すべて(国の一覧と県の案内による)。ただし、市町のページに令和8年度の受付期間が載っていない市町もあるなし(2026年9月29日時点で、受付の終了や不実施を告知している市町は見当たりません)「100万円×子どもの人数」が基本。小山市は2人までなど、市町により違う場合あり
群馬県34市町村吉岡町市町村ごとに30万〜100万円(例:前橋市50万円、高崎市30万円、桐生市・伊勢崎市・太田市100万円)。人数の上限がある市町村も

※出典:内閣府「令和8年度『地方創生移住支援事業』実施都道府県・連携市町村一覧」、茨城県・栃木県・群馬県の移住支援金ページ(2026年9月29日確認)。年度の途中で変わることがあります。

対象かどうかの調べ方

  1. 国の一覧で市町村を確認する

    内閣府の地方創生「移住支援金」のページにある実施市町村の一覧(PDF)で、住みたい市町村の「移住」欄に「〇」があるか見ます。空欄は実施していない市町村です。

  2. 県のページで独自の条件を確認する

    県ごとに追加の条件があります。たとえば茨城県は、転入する前に市町村へ事前相談することを必須にしていて、相談がないと申請できません。

  3. 市町村の窓口で予算と受付期間を確認する

    市町村ごとに予算の枠があり、上限に達すると年度の途中でも受付が終わります。たとえば水戸市は2026年4月1日〜2027年2月10日、高崎市は2026年4月1日〜2027年2月5日が受付期間です。宇都宮市は、その年度内に交付を受けるには11月中旬ごろまでに事前相談が必要と案内しています。

東京への通勤と移住支援金の関係

「北関東に家を買って、東京の会社に通い続けたい」という人は注意が必要です。

一方で、市町村の住宅補助には、東京への通勤をむしろ応援するものもあります。たとえば群馬県桐生市の住宅取得補助には、電車の定期券で東京都などへ通勤する世帯への「通勤加算」があります(下の表を参照)。移住支援金と住宅補助は条件が別々なので、両方を確認しましょう。

返還のルールにも注意

茨城県と栃木県の案内では、申請から3年未満で転出すると全額、3年以上5年以内の転出で半額を返すことになっています。就職の条件で受け取った人が1年以内にその仕事を辞めた場合も全額返還です。転勤の可能性がある人は、事前に確認しておきましょう。

県・市町村の住宅取得支援の例(2026年度)

移住支援金とは別に、住宅の取得に使える補助を設けている市町村があります。ここでは、公式サイトで2026年度の内容と受付状況を確認できたものだけを載せます(2026年9月29日時点)。

制度主な対象補助額受付状況
群馬県桐生市「きりゅう暮らし応援事業(移住者住宅取得助成)」転入前2年間は市民でなく、転入から2年以内に住宅を取得した移住者。2025年4月1日以降に引き渡し・入居・登記が完了した住宅。床面積50㎡以上など基本は取得額の3%(上限30万円)。加算:東京圏から来た40歳未満の若者80万円、子ども1人20万円、居住誘導区域20万円、市内業者20万円、空き家バンク20万円、通勤20万円。合計は取得額の10%か200万円の低い方まで2026年4月17日〜2027年3月31日(予算の範囲内)
栃木県栃木市「とちぎで暮らそIJU支援補助金」転入前1年以上市外に住み、転入後2年以内に市内で住宅を取得した人。5年以上の定住、自治会への加入など新築の建築・購入30万円(市街化調整区域は20万円)、中古住宅の購入10万円。子ども加算・Uターン加算が各5万円2026年4月1日〜2029年3月31日の契約で取得した住宅が対象。申請期限は2030年3月31日(予算による受付終了の記載はなし)
茨城県茨城町「移住者新築住宅等取得補助金」2024年4月1日以降に転入して3年以内の、子育て世帯または夫婦とも39歳以下の若者世帯。登記から1年以内に申請新築・建売住宅30万円、中古住宅15万円(上限)申請期限2027年1月29日
栃木県「とちぎ材の家づくり支援事業(新築)」※移住者に限らない栃木県産の木材を一定以上使った木造一戸建てを県内に新築する人県産材の使用量に応じて15万〜60万円。伝統工芸品や県産JAS材の加算あり第3期募集 2026年8月24日〜10月16日。事業完了は2027年3月5日まで

※出典:桐生市、栃木市、茨城町、栃木県の各公式ページ(2026年9月29日確認)。細かい条件や必要書類は必ず公式ページで確認してください。

補助どうしを一緒に使えるかは、制度ごとに違います。たとえば茨城町の住宅補助は、町の移住支援金(わくわく茨城生活実現事業)や結婚新生活支援補助金などを受けた世帯を対象外としています。また、住宅の取得に関して国や自治体から補助金を受けたときは、住宅ローン控除の計算で、住宅の取得価額からその補助金の額を差し引きます(租税特別措置法施行令第26条)。桐生市や栃木市の住宅取得補助のような制度が当てはまります。移住支援金がこれに当たるかは、国税庁の資料では示されていません。確定申告の前に税務署で確認しましょう。

移住して家を買うときの進め方

  1. 働き方を決める

    地元で転職するのか、テレワークを続けるのか、東京へ通うのかで、使える制度が変わります。

  2. 住みたい市町村の制度を調べ、転入前に相談する

    移住支援金と住宅補助の両方について、対象かどうか、予算の残り、申請の順番を聞いておきます。

  3. 土地・建物の費用と相場を確認する

    北関東は土地が比較的安く、敷地も広めです。注文住宅の建設費や土地代の目安は関東の注文住宅の費用と坪単価、中古や土地の相場は関東の相場で確認できます。

  4. 契約・引き渡し・転入、そして申請

    補助によって「契約日」「登記日」「転入日」のどれが基準かが違います。期限を表にして管理しましょう。購入全体の手順は購入の流れ、税金や手数料は諸費用計算で確認できます。

まとめ

国の移住支援金は、東京23区に住んでいるか23区へ通勤している人が、東京圏の外へ移住して地域で働く場合に、世帯で最大100万円(子ども加算あり)を受け取れる制度です。茨城・栃木・群馬は東京圏の外ですが、茨城県のつくば市などのように実施していない市町村もあります。東京へ通い続ける働き方は原則として対象外で、テレワークにも条件があります。

住宅の補助は市町村ごとに別の制度があり、金額も期限もばらばらです。気になる市町村が決まったら、転入前に窓口へ相談して、最新の条件と予算を確認してください。

この記事は2026年9月29日時点の公式情報をもとにした一般的な解説です。支給の可否は市町村の審査で決まり、予算の上限に達すると受付が終わることがあります。どの地域に移住するか、どの物件を買うかといった個別の判断は行っていません。税金の扱いは税務署や税理士に、住宅ローンは金融機関にご相談ください。

更新履歴(3件)

  • 図解を追加
  • 写真を追加
  • 一次情報で内容を確認し、栃木県・栃木市・茨城町の支援の条件と、補助金を受けたときの住宅ローン控除の扱いを修正

出典(17件)

  • 内閣府 地方創生「移住支援金」https://www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html
  • 内閣府 地方創生「令和8年度『地方創生移住支援事業』実施都道府県・連携市町村一覧(令和8年4月1日時点)」https://www.chisou.go.jp/sousei/pdf/ichiran_iju.pdf
  • 内閣府 地方創生「移住支援事業の概要」https://www.chisou.go.jp/sousei/pdf/ijushien_gaiyo2.pdf
  • 茨城県「わくわく茨城生活実現事業(茨城県移住支援金)」https://www.pref.ibaraki.jp/kikaku/kikaku/ijyusuishin/iju-2chiiki/ijushienkin.html
  • 栃木県「栃木県に移住して最大100万円+α 栃木県移住支援事業」https://www.pref.tochigi.lg.jp/a03/iju_shien_jigyou.html
  • 栃木県移住・定住促進サイト「栃木県の移住支援・補助金」https://www.tochigi-iju.jp/support/support-prefecture/
  • 群馬県「群馬県移住支援金事業のご案内」https://gunmagurashi.pref.gunma.jp/shienkin/ (市町村別の加算額:https://gunmagurashi.pref.gunma.jp/wp/wp-content/uploads/2026/03/ac04ebd616d03fb627737a8d8c94bb11.pdf )
  • 水戸市「令和8年度 水戸市移住支援事業について」https://www.city.mito.lg.jp/page/2093.html
  • 高崎市「高崎市移住支援金」https://www.city.takasaki.gunma.jp/page/3253.html
  • 宇都宮市「宇都宮市移住支援金」https://www.city.utsunomiya.lg.jp/kurashi/teijyu/1013748/1025583.html
  • 桐生市「きりゅう暮らし応援事業(移住者住宅取得助成)補助金」https://www.city.kiryu.lg.jp/kurashi/jutaku/1018097/1011339/1001137.html
  • 栃木市「とちぎで暮らそIJU支援補助金(R8.4.1からR11.3.31までの契約)」https://www.city.tochigi.lg.jp/site/iju/89064.html
  • 茨城町「茨城町移住者新築住宅等取得補助金のご案内」https://www.town.ibaraki.lg.jp/gyousei/gyousei/machitukuri/003050.html
  • 栃木県「令和8(2026)年度とちぎ材の家づくり支援事業(新築)【第3期募集】」https://www.pref.tochigi.lg.jp/d07/work/ringyou/kensanzai/r8shintiku.html
  • 吉岡町「吉岡町移住支援金事業について」(令和8年度は実施しない旨)https://www.town.yoshioka.lg.jp/kurashi/iju/post_145.html
  • e-Gov法令検索「租税特別措置法施行令」第26条 https://laws.e-gov.go.jp/law/332CO0000000043
  • 国税庁 No.1211-1 住宅借入金等特別控除 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm

最終確認日:2026年9月29日 / 関連:注文住宅の費用・坪単価【関東7都県】 / 用語集「市街化調整区域」 / 諸費用の計算