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注文住宅の費用・坪単価【関東7都県】埼玉・茨城をフラット35で比較
情報の確認日 約10分で読めます公開日 2026年9月29日
制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。
関東で注文住宅を建てたい人に向けて、都県ごとの建設費・土地代・坪単価の目安を、住宅金融支援機構の公的な調査データでまとめました。あわせて、お金の内訳、土地探しから完成までの流れ、見積もりを比べるときのコツも解説します。
- 2025年度のフラット35利用者では、土地付注文住宅の建設費は関東の各都県とも平均3,700万〜4,000万円前後。都県の差は主に土地代で生まれています。
- 建設費を坪数で割った坪単価(当サイトの計算)は、土地付注文住宅で約110万〜118万円/坪でした。
- データはフラット35を使った人だけの平均です。見積もりは「何が含まれているか」をそろえて比べましょう。
使うデータと、その限界
この記事の数字は、住宅金融支援機構の「2025年度 フラット35利用者調査」(2026年7月公表)の集計表から取りました。2025年4月〜2026年3月に機構が承認したフラット35の申し込みデータを、都道府県別にまとめたものです。
調査では、注文住宅を次の2つに分けています。
- 注文住宅:建物の費用だけをフラット35で借りた人。すでに土地を持っている人(親の土地に建てる人など)や、土地代を別の方法で用意した人です。
- 土地付注文住宅:土地代と建物の費用の両方をフラット35で借りた人。土地を買って家を建てる人です。
関東7都県の費用(土地付注文住宅)
土地を買って建てる人のデータです。所要資金は「建設費+土地取得費」です。
| 都県 | 件数 | 建設費 | 土地取得費 | 所要資金 | 住宅面積 | 敷地面積 | 坪単価(計算) |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 茨城県 | 292 | 3,692万円 | 803万円 | 4,495万円 | 110.8㎡ | 321.3㎡ | 約110万円 |
| 栃木県 | 203 | 3,693万円 | 934万円 | 4,627万円 | 109.5㎡ | 309.4㎡ | 約111万円 |
| 群馬県 | 218 | 3,801万円 | 861万円 | 4,662万円 | 113.2㎡ | 343.8㎡ | 約111万円 |
| 埼玉県 | 430 | 3,798万円 | 1,807万円 | 5,605万円 | 111.8㎡ | 226.3㎡ | 約112万円 |
| 千葉県 | 452 | 4,024万円 | 1,674万円 | 5,698万円 | 113.2㎡ | 238.6㎡ | 約118万円 |
| 東京都 | 393 | 3,733万円 | 4,269万円 | 8,003万円 | 104.8㎡ | 124.3㎡ | 約118万円 |
| 神奈川県 | 376 | 3,666万円 | 2,831万円 | 6,497万円 | 106.8㎡ | 160.8㎡ | 約113万円 |
| (参考)全国 | 7,733 | 3,738万円 | 1,575万円 | 5,313万円 | 110.3㎡ | 247.1㎡ | 約112万円 |
表を見ると、建物の費用(建設費)は、どの都県でも3,700万〜4,000万円前後で大きな差はありません。差が大きいのは土地代です。茨城・栃木・群馬の土地取得費は800万〜900万円台なのに対し、東京都は4,000万円を超えています。北関東では、敷地も東京の2倍以上の広さです。
関東7都県の費用(注文住宅=土地は用意済み)
建物の費用だけをフラット35で借りた人のデータです。土地代は含みません。平均は高額な家に引っ張られやすいため、真ん中の値である中央値も載せました。
| 都県 | 件数 | 建設費(平均) | 建設費(中央値) | 住宅面積 | 坪単価(計算) |
|---|---|---|---|---|---|
| 茨城県 | 152 | 3,813万円 | 3,716万円 | 116.5㎡ | 約108万円 |
| 栃木県 | 128 | 3,848万円 | 3,459万円 | 114.4㎡ | 約111万円 |
| 群馬県 | 126 | 3,848万円 | 3,689万円 | 112.0㎡ | 約114万円 |
| 埼玉県 | 248 | 4,635万円 | 4,111万円 | 124.8㎡ | 約123万円 |
| 千葉県 | 204 | 4,155万円 | 3,676万円 | 114.0㎡ | 約120万円 |
| 東京都 | 252 | 5,131万円 | 4,608万円 | 120.7㎡ | 約141万円 |
| 神奈川県 | 198 | 5,074万円 | 4,483万円 | 126.9㎡ | 約132万円 |
| (参考)全国 | 3,889 | 4,260万円 | 3,900万円 | 118.4㎡ | 約119万円 |
土地をすでに持っている人は、建物にお金をかける傾向があり、東京・神奈川では平均5,000万円を超えています。ただし中央値は平均より500万円前後低く、「一部の高額な家が平均を押し上げている」ことがわかります。
坪単価の計算方法
坪単価は、調査に載っている数字ではなく、当サイトが次の式で計算しました。
- 坪数 = 住宅面積(㎡)÷ 3.30578(1坪=約3.306㎡)
- 坪単価 = 建設費(平均)÷ 坪数
- 例:茨城県の土地付注文住宅 110.8㎡ ÷ 3.30578 = 約33.5坪。3,692.2万円 ÷ 33.5坪 = 約110万円/坪
「平均の建設費÷平均の面積」で出しているため、一人ひとりの坪単価の平均とは少しずれます。参考までに、機構が公表している注文住宅の「1㎡当たり建設費」(一人ひとりの値の平均)は、茨城県33.4万円、埼玉県36.8万円、東京都42.4万円で、坪に直すと約110万円、約122万円、約140万円と、上の表とほぼ同じ水準でした。
また、住宅会社の広告の「坪単価」は、面積の測り方(延床面積か、ベランダなどを含む施工面積か)や、どこまでの工事を含むかが会社ごとに違います。この記事の坪単価とそのまま比べることはできません。
注文住宅の費用の内訳
注文住宅のお金は、大きく次の4つに分かれます。
本体工事費
建物そのものをつくる費用です。基礎、柱や壁、屋根、内装、キッチンやお風呂などの標準設備が入ります。広告の坪単価は、この本体工事費だけを指すことが多いので注意しましょう。
付帯工事費(別途工事費)
建物の外側や、土地に合わせて必要になる工事です。例:地盤調査と地盤改良、古い家の解体、水道・ガスの引き込み、外構(駐車場・塀・庭)、照明やカーテン、エアコン。土地の状態で大きく変わるため、土地を決める前に「この土地だと何が追加でかかるか」を確認することが大切です。
諸費用
工事以外のお金です。例:工事請負契約書の印紙税、建物の登記費用(所有権保存登記・抵当権設定登記の登録免許税と司法書士報酬)、住宅ローンの手数料・保証料、火災保険料、つなぎ融資の利息、地鎮祭などの費用、引っ越し代、家具・家電。登記や税金の目安は諸費用計算で確認できます。
土地の費用(土地から買う場合)
土地代のほか、土地の仲介手数料、土地の登記費用、固定資産税の精算金、不動産取得税などがかかります。
なお、フラット35利用者調査の「建設費」には、本体の工事費のほか、電気・給排水・ガスの設備工事、設計費、工事監理費、解体工事費、屋外の附帯工事費なども含まれています(調査の用語解説による)。上の表の坪単価は、広告でよく見る「本体だけの坪単価」より高めに出やすい点に注意してください。
税金の軽減(2026年9月時点)
- 工事請負契約書の印紙税は軽減措置があり、契約金額1,000万円超5,000万円以下なら1万円です(2027年3月31日作成分まで)。
- 新築住宅の所有権保存登記の登録免許税は0.15%(本則0.4%)に軽減されています(2027年3月31日まで。床面積50㎡以上などの要件あり)。
- 不動産取得税は、新築住宅なら建物の評価額から1,200万円(認定長期優良住宅は1,300万円)を差し引けます。
土地探しから完成までの流れ
予算を決める
手元の資金と、無理なく返せる借入額から総予算を決め、「土地」「建物」「諸費用」に配分します。返済額はローン返済シミュレーターで試算できます。
住宅会社の候補を探す・土地を探す
土地と住宅会社は並行して探すのがおすすめです。住宅会社に土地を見てもらうと、その土地に希望の家が建つか、付帯工事がいくらかかりそうかがわかります。建築条件付土地は、建てる会社が決まっている点に注意しましょう。土地の価格の目安は関東の相場も参考になります。
土地の契約・住宅ローンの事前審査
土地の売買契約の前に、ローンの事前審査を受けておくと安心です。
プランと見積もりを固め、工事請負契約
間取りと仕様を決め、最終の見積もりで請負契約を結びます。建築確認の申請もこのあとに行われます。
着工・上棟・完成
工事期間中に、着工金や中間金を支払うことがあります。住宅ローンは建物が完成してから実行されることが多いため、その前の支払いにはつなぎ融資などが必要になる場合があります。
完成検査・引き渡し・登記
完成後に建物をチェックし、残金を支払って引き渡しを受けます。全体の手順は購入の流れも参考にしてください。
見積もりを比べるときのコツ
- 同じ条件で頼む:延床面積、部屋数、断熱や耐震の等級、設備のグレードをそろえて、2〜3社に依頼しましょう。
- 「含まれていないもの」を確認する:地盤改良、外構、照明・カーテン、エアコン、給排水の引き込み、設計費、申請費用が本体価格に入っているか、別なのかを一覧にして比べます。
- 坪単価だけで決めない:面積の測り方で坪単価は変わります。比べるのは「住める状態になるまでの総額」です。
- 標準仕様とオプションを分ける:モデルハウスはオプションだらけのことが多いです。標準仕様の写真や一覧をもらいましょう。
- 支払いのタイミングを確認する:契約金・着工金・中間金・残金の割合と時期を聞き、つなぎ融資が必要かどうかを確かめます。
- 補助金の期限に注意:国の「みらいエコ住宅2026事業」は、注文住宅の新築(ZEH水準住宅)の受付は2026年9月30日で終了しました。長期優良住宅・GX志向型住宅は、予約が11月16日まで、交付申請が12月31日までです(いずれも予算の上限に達したら終了。2026年9月29日確認)。申請は住宅会社が行うため、対象になるかは契約前に住宅会社へ確認しましょう。
まとめ
2025年度のフラット35利用者のデータでは、関東の土地付注文住宅の建設費は各都県とも3,700万〜4,000万円前後で、坪単価(計算値)は約110万〜118万円でした。総額の差を生んでいるのは土地代で、茨城・栃木・群馬では所要資金が4,500万円前後、東京都では8,000万円ほどです。
ただし、これはフラット35を使った人の平均で、家の大きさや仕様、土地の状態によって費用は大きく変わります。表の数字は目安にとどめ、条件をそろえた見積もりで比べてください。北関東への移住を考えている人は、北関東の移住支援金と住宅取得の補助もあわせて確認しましょう。
更新履歴(2件)
- 図解を追加
- 一次情報で内容を確認し、坪単価の計算3か所と、国の補助金の受付期限を修正
出典(6件)
- 住宅金融支援機構「2025年度集計表(フラット35利用者調査)」https://www.jhf.go.jp/about/research/loan/flat35/2025.html (注文住宅:https://www.jhf.go.jp/files/topics/8510_ext_99_2.xlsx / 土地付注文住宅:https://www.jhf.go.jp/files/topics/8510_ext_99_3.xlsx / 調査の概要:https://www.jhf.go.jp/files/topics/8510_ext_99_0.pdf )
- 住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」https://www.jhf.go.jp/about/research/loan/flat35/index.html
- 国税庁 No.7108 不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/inshi/7108.htm
- 総務省「不動産取得税」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/149767_11.html
- 財務省「令和8年度税制改正の大綱」https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_02.htm
- 国土交通省「みらいエコ住宅2026事業」https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/