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住宅ローン控除2026|40㎡台の中古マンションも対象に。条件と面積の落とし穴

制度は変わることがあります。手続きの前に公式情報もご確認ください。

令和8年度の税制改正で、住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)が2030年末の入居分まで延長され、床面積40㎡台の中古マンションも対象になりました。この記事では、中古マンションの購入を考えている人に向けて、2026年時点の制度の中身と、40㎡台の物件で特に気をつけたい「所得の条件」と「面積の測り方の違い」を解説します。

この記事のポイント
  • 2026年1月1日〜2030年12月31日に入居した人が対象。控除率は年末残高等の0.7%です。
  • 中古住宅は、省エネ性能が高いと借入限度額が最大3,500万円(子育て・若者夫婦世帯は4,500万円)、控除期間が13年に拡充されました。
  • 40㎡以上50㎡未満は、その年の合計所得金額が1,000万円以下の年だけ使え、子育て世帯等の上乗せはありません。面積は広告ではなく登記簿の面積で判断します。

2026年の住宅ローン控除、何が変わった?

住宅ローン控除は、住宅ローンを借りて家を買ったとき、年末のローン残高などに応じて所得税(引ききれない分は住民税)が減る制度です。令和8年度の税制改正で、主に次の点が変わりました(2026年9月時点)。

毎年の控除額は「年末残高等 × 0.7%」です。年末残高等は、年末のローン残高と、住宅の取得価格(補助金や非課税の贈与を受けた額を差し引いた額)のうち少ない方です。ここに、下の表の借入限度額による上限がかかります。

中古住宅の借入限度額と控除期間(2026〜2030年入居)

住宅の性能借入限度額(一般)借入限度額(子育て・若者夫婦世帯)控除期間1年の控除の上限(一般/子育て等)
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅3,500万円4,500万円13年24.5万円/31.5万円
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円13年24.5万円/31.5万円
省エネ基準適合住宅2,000万円3,000万円13年14万円/21万円
その他の住宅2,000万円2,000万円(上乗せなし)10年14万円

※国税庁「No.1211-3」(令和8年4月1日現在法令等)の控除限度額をもとに作成。40㎡以上50㎡未満の住宅は、子育て・若者夫婦世帯でも「一般」の欄が上限です。

中古住宅の住宅ローン控除の借入限度額(2026〜2030年入居)。認定長期優良住宅・認定低炭素住宅とZEH水準省エネ住宅は、一般3,500万円、子育て・若者夫婦世帯4,500万円で控除期間13年。省エネ基準適合住宅は一般2,000万円、子育て・若者夫婦世帯3,000万円で13年。その他の住宅は一般2,000万円、子育て・若者夫婦世帯も2,000万円(上乗せなし)で控除期間10年。 一般 子育て・若者夫婦世帯 認定長期優良住宅・認定低炭素住宅控除期間 13年 3,500万円 4,500万円 ZEH水準省エネ住宅控除期間 13年 3,500万円 4,500万円 省エネ基準適合住宅控除期間 13年 2,000万円 3,000万円 その他の住宅◆ 控除期間 10年 2,000万円 2,000万円(上乗せなし)
中古住宅の借入限度額(2026〜2030年入居)を、0円からの長さに比例させて比べた棒グラフです。各区分の右上は控除期間で、色の付いた◆は10年の区分(ほかは13年)です。40㎡以上50㎡未満の住宅は、子育て・若者夫婦世帯でも「一般」の欄が上限です。出典:本文の表(国税庁 No.1211-3)

2025年までに入居した中古住宅は、省エネ性能が高くても借入限度額3,000万円・10年でした。2026年以降は、特にZEH水準省エネ住宅や長期優良住宅の中古を買う場合に、控除の総額が大きく増える可能性があります。

「子育て・若者夫婦世帯」とは、入居した年の12月31日時点で、19歳未満の扶養親族がいる人、または本人か配偶者のどちらかが40歳未満の夫婦をいいます。

新築や「リノベ済み」物件の場合

新築住宅は表が異なり、2026年入居の「その他の住宅」(省エネ基準を満たさない住宅)は原則として対象外です。また、不動産会社(宅地建物取引業者)が買い取って一定の規模以上のリフォームをし、買い取りから2年以内に売る築10年超の住宅は、買取再販住宅として、中古とは別の表(国税庁 No.1211-2)が使われます。2026〜2030年入居の場合、認定住宅は借入限度額4,500万円(子育て等5,000万円)で、中古より大きな枠です。ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅は上の表と同じ金額で、省エネ基準を満たさない「その他の住宅」も借入限度額2,000万円・10年で対象になります(2026年9月29日確認)。売主が不動産会社のリノベーション済み物件は、どちらに当たるかを売主に確認しましょう。

40㎡以上50㎡未満で使うための条件

床面積40㎡以上50㎡未満の住宅は、国税庁の用語では「小規模居住用家屋」、中古の場合は「特例既存住宅」と呼ばれます。50㎡以上の住宅と比べて、次の2点が違います。

夫婦でペアローンを組む場合などは、それぞれの所得で判定されます。自分がどちらに当たるか迷うときは、税務署や税理士に確認すると安心です。

その他の主な要件(中古住宅)

耐震の要件(新耐震基準)

中古住宅は、1982年(昭和57年)1月1日以後に建築されたものであれば、耐震の要件を満たします。これは登記事項証明書に書かれた建築日で確認できます。

それより前に建てられた住宅は、取得の日の前2年以内に、次のいずれかで耐震性が証明されている必要があります。

証明がない古い物件でも、入居までに耐震改修をして証明を受ければ「その他の住宅」として対象になる方法があります。ただし手続きの期限が厳しいので、契約前に不動産会社と相談しておきましょう。なお、耐震の基準日(1982年1月1日)は、建築確認の基準が変わった1981年6月とは少しずれている点にも注意が必要です(用語集:新耐震基準)。

面積の落とし穴:広告の面積と登記簿の面積は違う

40㎡台の物件で一番注意したいのが、面積の測り方です。住宅ローン控除の床面積は、登記事項証明書に書かれた面積で判断します。マンションは、廊下や階段などの共用部分を含まない専有部分を、壁の内側の線で囲んだ面積(登記簿の面積)で判定します(国税庁の質疑応答事例「床面積の判定」、2026年9月30日確認)。

内法面積は壁の厚みの分だけ壁芯面積より小さくなります。どれだけ小さくなるかは壁の厚さで変わるので、決まった割合はありません。なお、中古マンションの広告では、「登記面積」と書いて内法面積を載せていることもあります。そのため、たとえば広告で「42㎡」とある物件でも、登記簿では40㎡を下回っていて控除の対象外、ということが起こり得ます。同じように、広告で50㎡を少し超える物件が、登記簿では49㎡台となり、所得1,000万円以下の条件がつく40㎡台の扱いになることもあります。

40㎡前後・50㎡前後の物件を検討するときは、購入の申し込み前に、仲介会社に登記面積を確認するか、法務局で登記事項証明書を取って確かめましょう。重要事項説明書にも登記簿上の面積が書かれています。購入の手順は家・マンション購入の流れで確認できます。

40㎡台で気をつけたい、ほかの税の面積条件

住宅ローン控除が40㎡台に広がっても、家を買うときのほかの税金の軽減まで、すべて40㎡台に広がったわけではありません。制度ごとに面積の条件と測り方が違います(2026年9月30日時点)。

制度40㎡以上50㎡未満の住宅面積の測り方
住宅ローン控除対象(その年の合計所得金額が1,000万円以下の年だけ)登記簿の床面積(マンションは内法面積)
登録免許税の軽減(建物の登記・抵当権の設定)対象外(床面積50㎡以上が条件)市区町村が出す住宅用家屋証明書で証明
登録免許税の軽減(土地の売買による登記)面積の条件なし(税率1.5%)―
不動産取得税の軽減2026年4月1日以後に取得した住宅なら対象(40㎡以上240㎡以下)現況の床面積(マンションは共用部分の持ち分を含む)
住宅取得等資金の贈与税の非課税対象(贈与を受けた年の合計所得金額が1,000万円以下)登記簿の床面積(マンションは専有部分)

登録免許税:建物と抵当権の軽減は50㎡以上のまま

家の登記にかかる登録免許税には、住宅用の家屋の軽減があります(中古住宅の所有権の移転は2.0%→0.3%、新築の保存登記は0.4%→0.15%、住宅ローンの抵当権の設定は0.4%→0.1%。2027年3月31日まで)。この軽減を使うには、登記の申請書に市区町村長の証明書(床面積が50㎡以上であることなどの証明)を付け、取得から1年以内に登記を受ける必要があります。令和8年度の税制改正の後も、この「50㎡以上」は変わっていません。そのため40㎡台の住宅は、建物と抵当権の登記は本来の税率になります。

たとえば建物の評価額が1,000万円、借入額が2,500万円の場合、軽減が使えれば建物の移転登記は3万円、抵当権の設定登記は2.5万円ですが、使えないとそれぞれ20万円と10万円になります(当サイトの計算。土地の分は別)。一方、土地の売買による所有権の移転登記の軽減(2.0%→1.5%、2029年3月31日まで)は、建物の面積にかかわらず使えます。

不動産取得税:2026年4月以後の取得から40㎡以上に

都県に納める不動産取得税では、住宅の軽減の床面積の下限が、2026年4月1日以後の取得から50㎡以上→40㎡以上に下がりました(上限は240㎡)。ただし東京23区内の「特定都市再生緊急整備地域」では、新築住宅の下限は50㎡のままです。また、この税の面積は登記簿ではなく現況の床面積で判定し、マンションは廊下などの共用部分を持ち分の割合で分けた面積も含めます。登記簿の面積と数字が違うことがあるので、判定に迷うときは物件のある都県の税事務所に確かめましょう。

40㎡台の住宅で、実際に諸費用がいくらになるかは、諸費用計算に床面積を入れると確かめられます(50㎡未満だと、登録免許税を本来の税率で計算します)。

出典:国税庁「登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ(令和8年4月)」https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0020003-124_01.pdf /東京都主税局「よくある質問(不動産取得税)」Q12・Q13 https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/real_estate/f /国税庁「『住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税』等のあらまし」https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024005-031_01.pdf (いずれも2026年9月30日確認)

控除額はいくらになる?(計算の例)

たとえば、2026年に登記面積45㎡の中古マンション(省エネ基準適合住宅、1982年以後の建築)に入居し、年末のローン残高が2,700万円だった場合を考えます。

ただし、実際に戻るのは、その年に納めた所得税と住民税の範囲内です。所得税から引ききれない分は翌年度の住民税から差し引かれますが、住民税からの控除は「前年分の所得税の課税総所得金額等の5%(最高9万7,500円)」までです(2026年9月時点)。所得税が少ない人は、上限いっぱいまで控除を受けられないことがあります。

借入額・入居する年・住宅の性能ごとに、毎年の控除額がいくらになるかは、住宅ローン控除シミュレーションで年ごとに計算できます(所得税で引ききれない分の住民税からの控除も含めた目安)。

物件価格に応じた税金や手数料の目安は、諸費用計算でまとめて試算できます。

手続き:初年度は確定申告、2年目から年末調整

  1. 1年目:確定申告をする

    会社員でも、控除を受ける最初の年は、入居した年の翌年に税務署へ確定申告をします。2026年に入居した人は、2027年に申告します。

  2. 主な必要書類をそろえる

    「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」、金融機関から届く「年末残高等証明書」(「調書方式」に対応した金融機関に「住宅ローン控除の適用申請書」を出している場合は不要。残高はマイナポータルなどで確認できます)、面積や建築日がわかる登記事項証明書(計算明細書に不動産番号を書けば添付を省略できます)、売買契約書の写しなど。省エネ住宅として申告する場合は「住宅省エネルギー性能証明書」または「建設住宅性能評価書」などが必要で、原則として取得の日の前2年以内か取得後6か月以内のものに限られます。

  3. 2年目以降:年末調整で手続き

    会社員は、税務署から届く「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書」を勤務先に出せば、年末調整で控除を受けられます(調書方式に対応していない金融機関で借りた場合は、年末残高等証明書もあわせて出します)。

省エネ性能の証明書は、中古マンションでは売主側で用意されていないことも多く、あとから取るには建築士などへの依頼が必要です。証明書類を用意できないと、省エネ住宅としての大きな枠は使えません。買う前に、証明書があるか、取れるかを仲介会社に聞いておきましょう。

親から資金援助を受けた場合の注意

親や祖父母から家を買うお金をもらい、贈与税の非課税の特例を使う場合は、住宅ローン控除の計算に使う「住宅の取得対価」から、非課税になった贈与の額を差し引きます。年末のローン残高がこの差し引いた額より多いときは、多い部分には控除が使えません。特例の条件と申告の手続きは、親から資金援助を受けた場合の注意(住宅資金贈与の非課税)で説明しています。

出典:国税庁「『住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税』等のあらまし」(住宅ローン控除を適用する場合の注意)https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024005-031_01.pdf (2026年9月30日確認)

まとめ

2026年から、40㎡台の中古マンションも住宅ローン控除の対象になりました。ただし、控除を受ける年の合計所得金額が1,000万円以下であること、子育て世帯等の上乗せがないこと、そして面積は広告ではなく登記簿の内法面積で判断されることに注意が必要です。省エネ性能が高い中古住宅なら13年間の控除が受けられるので、物件選びの段階で「登記面積」「建築日」「省エネの証明書」の3つを確認しておきましょう。変動金利で借りる人は、金利が上がった場合の返済額の早見表もあわせてご覧ください。

この記事は2026年9月29日時点の法令・公表資料にもとづく一般的な情報です。税制は毎年見直され、2026年12月に予定される次の税制改正大綱で変わる可能性があります。ご自身が対象になるか、控除額がいくらになるかは、税務署や税理士に確認してください。

更新履歴(4件)

  • 床面積の判定の出典に国税庁の質疑応答事例を追加し、マンションは壁の内側の線で囲んだ専有部分の面積で判定することを明記。住民税からの控除上限を総務省のページで再確認
  • 図解を追加
  • 見出し(40㎡台で気をつけたい、ほかの税の面積条件/親から資金援助を受けた場合の注意)を追加。控除額の計算ツールへのリンクを追加
  • 一次情報で内容を確認し、年末残高の「調書方式」、登記簿の面積(内法)、買取再販住宅の条件の説明を修正

出典(12件)

  • 国税庁「No.1211-3 中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」(令和8年4月1日現在法令等)https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-3.htm
  • 国税庁「No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm
  • 国税庁「No.1211-2 買取再販住宅の取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-2.htm
  • 国土交通省「住宅ローン減税」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
  • 総務省「個人住民税の住宅ローン控除」https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/090929.html
  • 国税庁「住宅ローン控除の適用に係る手続(年末残高調書を用いた方式)について」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/jutaku/index.htm
  • 国税庁 質疑応答事例「床面積の判定」(住宅借入金等特別控除)https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/06/03.htm
  • e-Gov法令検索「不動産登記規則」第115条 https://laws.e-gov.go.jp/law/417M60000010018
  • 国税庁「登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ(令和8年4月)」https://www.nta.go.jp/publication/pamph/sonota/0020003-124_01.pdf
  • 東京都主税局「よくある質問(不動産取得税)」https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shitsumon/real_estate/f
  • 国税庁「『住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税』等のあらまし」https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0024005-031_01.pdf
  • 首都圏不動産公正取引協議会「面積について」https://www.sfkoutori.or.jp/ippansoudanjirei/%E9%9D%A2%E7%A9%8D%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/

最終確認日:2026年9月30日 / 関連:購入の流れ・諸費用計算・ローン計算・用語集:内法面積